研究課題/領域番号 |
19K09116
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
中野 雅人 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (70744788)
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研究分担者 |
島田 能史 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20706460)
亀山 仁史 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (40626420)
若井 俊文 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50372470)
西野 幸治 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (70447598)
榎本 隆之 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90283754)
吉原 弘祐 新潟大学, 医歯学系, 研究准教授 (40547535)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 卵巣癌 / 腹膜癌 / 直腸間膜リンパ節転移 / 直腸間膜リンパ節腫大 / 血行性肝転移 |
研究実績の概要 |
卵巣癌の肝転移には、腹膜播種由来の肝転移、および血行性由来の肝転移が存在する。血行性由来の肝転移形成機序において、卵巣静脈から大循環を経由する血行性転移が考えられる(“卵巣静脈経由の肝転移”)。理論上、“卵巣静脈由来の肝転移”では、卵巣癌が卵巣静脈を経由して大循環に至り血行性転移を形成するため、肝転移のみならず肺転移等の他の血行性転移を有する可能性が高い。したがって、“卵巣静脈経由の肝転移”では、肝切除による予後改善効果が低いことが予想される。一方、実臨床では、局所療法の適応となる孤立性肝転移も経験する。そこで我々は、「卵巣癌の血行性由来の肝転移形成機序には、直腸間膜リンパ節に転移した卵巣癌組織が、リンパ節を栄養する静脈内へ至り、門脈を経由して肝転移を形成する転移経路(“門脈経由の肝転移”)が存在する」との仮説を立てた。この仮説を立証すべく、卵巣癌における直腸間膜リンパ節転移を介した門脈経由の肝転移について、病理像・遺伝子変異・臨床像を解析し、卵巣癌の血行性由来の肝転移形成機序における新しい概念とその研究基盤の確立を行う。 本年度に予定していた以下の点について解析を行い、国内学会発表1件を行った。また、2020年にも国内学会発表を1件行う予定である。 (1)直腸浸潤を伴う原発性卵巣癌または腹膜癌における直腸間膜リンパ節転移頻度 (2)術前骨盤部CT検査による直腸間膜リンパ節腫大と直腸間膜リンパ節転移との関係 (3)原発性卵巣癌または腹膜癌の直腸浸潤における直腸間膜リンパ節転移と血行性肝転移との関係
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
直腸浸潤を伴う原発性卵巣癌または腹膜癌における直腸間膜リンパ節転移頻度、術前骨盤部CT検査による直腸間膜リンパ節腫大と直腸間膜リンパ節転移の関連性、原発性卵巣癌または腹膜癌の直腸浸潤における直腸間膜リンパ節転移と血行性肝転移の関連性についてまとめ、国内学会発表1件を行った。また、2020年にも国内学会発表を1件行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、以下の点について解析を行い、学会報告および英文雑誌への報告を行う予定である。 (1)卵巣癌における直腸間膜リンパ節転移から門脈を経由した肝転移(“門脈経由の肝転移”)の病理像の解明 (2)卵巣癌の肝転移と遺伝子変異の解明 (3)術前骨盤部CT検査による直腸間膜リンパ節腫大と肝転移との関係 (4)卵巣癌の肝転移に対する免疫療法の可能性
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次年度使用額が生じた理由 |
当初本年度に予定していた、原発巣・直腸間膜リンパ節転移・肝転移のFFPEサンプルを用いた免疫組織化学染色(CAM5.2、p53、ARID1A、ER、PgR)、エクソーム解析を次年度に繰り越したため。
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