研究課題/領域番号 |
19K09154
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
右田 和寛 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (40570990)
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研究分担者 |
中出 裕士 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (90745796)
國重 智裕 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (70745801)
宮尾 晋太朗 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (00833708)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | E3ユビキチンリガーゼ / RNF135 / 胃癌 |
研究成果の概要 |
胃癌切除標本を抗RNF135特異抗体を用いて免疫組織染色を行った。176例中171例(97.2%)の腫瘍において、RNF135の発現を認めた。RNF135高発現例は低発現例と比較し生存期間は有意に短く、RNF135発現レベルは独立予後規定因子であった。ヒト胃癌細胞株MKN45、MKN74のRNF135発現をsiRNAでノックダウンした。RNF135ノックダウン細胞株はコントロールと比較して、腫瘍細胞のG2/M期での細胞周期停止が誘導され、有意に細胞増殖が抑制された。 以上の結果から、胃癌においてRNF135は臨床的意義を有するだけでなく、腫瘍の増殖に関与し、治療標的となりうることが示唆された。
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自由記述の分野 |
消化器外科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はユビキチンシステムにおいて中心的役割を担うE3ユビキチンリガーゼに着目し、胃癌進展におけるその異常の意義・役割を検討した。E3ユビキチンリガーゼであるRNF135はヒト胃癌組織で過剰発現しており、独立した予後規定因子となるなど臨床的意義を有することが判明した。また、発現レベルは胃癌細胞の増殖能と関連することが明らかとなった。本研究の成果はユビキチンシステム異常を介した消化器癌進展の解明、新たな癌治療開発の礎となるものと考えられる。
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