研究課題/領域番号 |
19K09160
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
吉田 寛 日本医科大学, 大学院医学研究科, 教授 (60246999)
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研究分担者 |
山田 岳史 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50307948)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 門脈血行動態 / 脾臓 / liquid biopsy |
研究実績の概要 |
「血中腫瘍細胞に対する脾臓の役割の解明」に関して研究中である。脾臓は全身の生体防御機構の一部を担う臓器であるが、腫瘍細胞に対する役割に関しては、未だ十分には解明されていない。本研究では大量肝切除前に門脈塞栓術を行う消化器癌患者を対象とし、門脈塞栓時の大動脈血(腹腔動脈直上)、脾静脈血、上腸間膜静脈血、門脈血、末梢血から採取された遊離した腫瘍細胞(Circulating tumor cell: CTC)のmRNA発現プロファイルを比較することで、脾臓内で免疫細胞と腫瘍細胞がどのような反応を起こしているかを推測する。本研究により脾臓の持つ抗腫瘍作用のメカニズムが解明されれば、新たな免疫治療法の開発に繋がる可能性がある。 本年度は準備期間として、まず改めて本研究を日本医科大学付属病院倫理委員会に申請し承認が得られた。 後述のように本研究の基盤となるliquid biopsyや門脈血行動態・脾臓に関する論文をいくつか発表した。すでに門脈塞栓時の採血は開始しており、研究は順調に進んでいる。また尿中循環DNAを用いた研究にも着手した。尿中に循環DNAが存在することはすでに知られていたが、我々は尿20mLから採取されるcfDNA量は血漿1 mLから採取されるcfDNA量よりも多いこと、RAS変異解析を行う場合血液由来cfDNAを用いるよりも尿由来cfDNAを用いた方が精度が高いことを明らかにした(投稿準備中)。 次年度は、更に症例数を蓄積するとともに、Liquid biopsyおよび門脈血行動態・脾臓の研究を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度の本研究の基盤となるliquid biopsyに関する論文として、 ①Liquid biopsy for the management of patients with colorectal cancer. Digestion 99: 39-45; 2019.②Analysis of colorectal cancer-related mutations by liquid biopsy: utility of circulating cell-free DNA and circulating tumor cells. Cancer Sci 110: 3497-3509; 2019.③Circulating cell-free long DNA fragments predict post-hepatectomy recurrence of colorectal liver metastases. Eur J Surg Oncology 46: 108-114; 2020.を発表した。 また同じく2019年度の本研究の基盤となる門脈血行動態・脾臓に関する論文として、 ④Interventional Radiology Partial Splenic Embolization. Clinical Investigation of Portal Hypertension. Obara K. Edit Springer Japan 417-427; 2019.⑤門脈圧亢進症に対する非薬物療法((IVR、手術療法).日本消化器病学会雑誌 116(5): 404-411; 2019.⑥脾臓および門脈.標準外科学【第15版】 北野正剛編、医学書院(東京)629-644; 2019. (分担執筆)を発表した。 すでに門脈塞栓時の採血は開始しており、研究は順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
尿中循環DNAを用いた研究にも着手した。尿中に循環DNAが存在することはすでに知られていたが、我々は尿20mLから採取されるcfDNA量は血漿1 mLから採取されるcfDNA量よりも多いこと、RAS変異解析を行う場合血液由来cfDNAを用いるよりも尿由来cfDNAを用いた方が精度が高いことを明らかにした(投稿準備中)。 すでに門脈塞栓時の採血は開始しており、研究は順調に進んでいる。 次年度は、更に症例数を蓄積するとともに、Liquid biopsyおよび門脈血行動態・脾臓の研究を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
丁度1950円の物品が無く、不要な物品購入を避けたためです。
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