研究課題
RNA editingの癌化における機序が近年、解明されつつあり、RNA editingは翻訳蛋白の機能変化のみならず、非翻訳RNA領域においても、その発現変容に深く関わることが明らかとなってきている。孤発性大腸癌ならびに潰瘍性大腸炎発癌過程において、Epigenetic変化はGenetic変化より早期の段階で変化を認めることが指摘されており、早期診断または癌化リスク診断に優れている可能性が考慮される。今回、大腸癌ならびにUC関連大腸癌における様々な摘出標本や臨床検体を用いることで、血液や糞便を用いた非侵襲マーカーや、大腸粘膜を用いたField cancerization/Epigenetic driftの概念を用いたハイリスク診断マーカーの確立、さらにはRNA editingそのものの癌進展における機序解明を行うことによるあらたな治療法の開発をめざすMulti-endpoint approachを行う。これは学術的にも意義深く、あらたな治療戦略につながる可能性があり、早期患者から転移性大腸癌患者まで幅広い患者層への臨床的償却に直結した研究を遂行することを目標とする.本年度は、大腸癌組織や大腸腺腫、健常大腸粘膜から採取した検体や、潰瘍性大腸炎関連大腸癌組織や潰瘍性大腸炎粘膜から採取した検体を多数検体もちいて測定解析を施行した。また他がん種での検索にも研究を進め、胃癌における検索も行ったほか、がん微小環境における影響についても研究をすすめた。
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Oncology Letters
巻: 23 ページ: -
10.3892/ol.2022.13256
10.3892/ol.2022.13207
Journal of the Anus, Rectum and Colon
巻: 5 ページ: 281~290
10.23922/jarc.2021-013