研究課題/領域番号 |
19K09177
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
林 洋光 熊本大学, 病院, 助教 (80625773)
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研究分担者 |
山下 洋市 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (00404070)
石本 崇胤 熊本大学, 病院, 特任准教授 (00594889)
中川 茂樹 熊本大学, 病院, 特任助教 (10594872)
今井 克憲 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (60555746)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 消化器癌 / Hippo pathway / 癌幹細胞 / YAP / TAZ |
研究成果の概要 |
膵癌では初期症状として膵管閉塞に伴う膵内分泌機能低下・高血糖を来すことがよく知られているが、腫瘍環境としての高血糖は膵癌細胞株においてYAP/TAZの発現上昇を引きおこし嫌気的解糖を促進することを同定した。また、高血糖は癌幹細胞マーカーでもあり抗がん剤抵抗性にも寄与するABCB1の発現を亢進させた。このABCB1の発現上昇はYAP/TAZの発現抑制もしくはYAP/TAZ阻害剤により抑えられ、抗がん剤抵抗性も改善することを同定した。 以上のように難治癌膵癌においては、YAP/TAZの発現上昇はABCB1といった癌幹細胞マーカーの発現を増加させ抗がん剤抵抗性に寄与することを明らかにした。
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自由記述の分野 |
消化器癌、Hippo pathway、癌幹細胞
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト固形癌では腫瘍抑制シグナル伝達系Hippo pathwayの破綻による転写因子YAP/TAZの発現上昇が高頻度に認められており、近年発がんおよび癌進展におけるHippo pathwayの破綻が注目される。Hippo pathwayの破綻はYAPとTAZの発現上昇を引き起こすが、YAP/TAZの発現上昇はABCB1といった癌幹細胞マーカーの発現を増加させ抗がん剤抵抗性に寄与することを明らかにした。
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