研究課題/領域番号 |
19K09190
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
三島 敬 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (70802560)
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研究分担者 |
野島 広之 帝京大学, 医学部, 助教 (10507320)
高野 重紹 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (20436380)
久保木 知 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (50571410)
大塚 将之 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (90334185)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | Gankyrin / IL-32 |
研究実績の概要 |
1)肝内胆管癌におけるGankyrinの発現頻度について、当科の症例について再検討を行った。元来行っていた症例数は45症例であったので、これをさらに症例を増やして行っている。臨床病理学的因子の検討もさらに詳細に行っているが、Gankyrinの高発現群はCA19-9高値症例及び、リンパ節転移を呈した症例に多いことが判明した。 2)現在はIL-32抗体を用いた免疫染色を継続施行中で、これに関してはまだ結果が出おらず、Gankyrin発現との関連を進めているところである。今回の研究の主な目的であるIL-32とGankyrinの発現の間にどのような相関関係が認められるかについての核となる部分であるので、より詳細に検討を重ねているところである。 3)同時に、細胞株を用いた実験系の構築も開始している。後述するが、内因性のIL-32による働きおよび、外因性のIL-32の働き両者に対しての検討も必要な可能性が出てきたため、これらを評価するにあたり、まずはIL-32のKnockdownの準備を勧めている。それのみならず、外因性のIL-32評価として、リコンビナントのIL-32を用いるなどして、細胞株の周囲環境におけるIL-32の果たす役割などについての検討も開始する予定である。ただし、まだ周囲環境におけるIL-32の働きについては内因性のIL-32の役割を明らかにしてからと考えており、まずは内因性のIL-32の働きについての検討を優先して行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
IL-32の免疫染色の条件検討に時間を要しており、現在様々な条件での免疫染色を続けている。 特に問題となるのが、肝内胆管癌は間質が豊富な組織であり、間質に染色される場合の解釈をどのようにするかである。 非特異的に染色されていると判断されているのか、それとも間質に染色がある症例と、無い症例でなにか差異があるのかを現在臨床病理学的因子と重ねて検討している。
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今後の研究の推進方策 |
免疫染色による検討をさらに継続してゆくが、条件の検討にさらに困難が生じる場合は、細胞実験へと移行する予定である。 しかし、間質に染色されることに何らかの意義があるとするならば、内因性のIL-32と、外因性のIL-32の役割の差異についても検討が必要であると考えており、その実験系を現在検討するとともに、これらの臨床病理学的因子の検討をさらに進めてゆく予定である。
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