研究実績の概要 |
我々が発見した肝細胞癌に特異的に取り込まれるindocyanine greenの特性を利用し代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤gemcitabineとindocyanine greenを結合(ICG-Gem)させることで、gemcitabineのドラッグデリバリーシステムを開発した。人高分化肝細胞癌株Huh-7と肝芽腫細胞株HepG2に同ICG-Gemが取り込まれることを確認し、さらに腫瘍増殖抑制効果があることを確認した。Inagaki Y, Kokudo T, Kamiya M, Uno SN, Sato M, Kaneko J, Kokudo N, Urano Y, Hasegawa K. A novel liver-specific fluorescent anti-cancer drug delivery system using indocyanine green. Sci Rep. 2019;9(1):3044. また継続して、転移性肝がんに対する光線力学療法モデルの研究を行っており、正常背景肝の転移性肝がんの周囲にindocyanine greenが特異的に取り込まれることがすでに理解されて、既に同実験モデルが完成している。このモデルに対して、光感受性物質でもあるindocyanine greenの特性を応用し、光線力学療法による転移性肝がんに対する治療効果の研究が現在、進行中である。新レーザー照射装置の組み立ておよび、作成に時間を要しているが、調整と照射テストを繰り返しており安定した稼働が期待される。
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