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2019 年度 実施状況報告書

肝内胆管癌におけるIL-11の機能解析と分子マーカーへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 19K09204
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

宇山 直樹  兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (70402873)

研究分担者 末岡 英明  兵庫医科大学, 医学部, 助教 (20419831)
須藤 誠  兵庫医科大学, 医学部, ポストドクター (40415427)
藤元 治朗  兵庫医科大学, 医学部, 特別招聘教授 (90199373)
波多野 悦朗  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80359801)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード肝内胆管癌 / IL-11受容体α / IL-11 / gp130 / 増殖能
研究実績の概要

ヒト肝内胆管癌組織における二種類のIL-11抗体を用いた免疫染色では異なった結果が得られ、再現性のある結果が得られなかった。現在、三種類目の抗体を用いた免疫染色を行っている。ヒト胆管内癌細胞株 (SSP-25, RBE, HuCCT1, TKKK)における IL-11受容体であるIL-11 Receptor alpha 及びgp130 の発現を western blotting で調べたところ、すべてのヒト胆管内癌細胞株で IL-11受容体alpha 及びgp130 の発現を認め、 IL-11 に対するレセプターのサブユニットが発現していることを確認した。次にIL-11 (100 ng/mL) の培養ヒト胆管内癌細胞株に対する増殖能をAlamar Blueアッセイにて調べたところ、添加48, 72, 96 時間後に、コントロール群に比べ有意な細胞数の増殖を認めた。また、recombinant soluble IL-11受容体alpha をIL-11と同時添加すると、IL-11の増殖能を抑制した。
また、マトリゲルコートカルチャーインサート を用いた細胞浸潤アッセイではIL-11 (100 ng/mL) 添加72 時間後に、コントロール群に比べ、有意な浸潤細胞数の増加は認めなかった。以上のことから、IL-11はヒト肝内胆管癌の増殖因子になり,soluble IL-11受容体alphaがIL-11の増殖能を抑制する可能性が考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

免疫染色で苦戦しているが、おおむね順調である。

今後の研究の推進方策

ヒトサンプルを用いた実験では肝内胆管癌症例の血清を用いてIL-11およびIL-11Rαの濃度を測定し、予後との関連を調べる。また、免疫染色では三種類目の抗体を用いて、予後との関連を行う。一方、細胞を用いた実験では、培養肝内胆管がん細胞株にIL-11を添加し、血管新生因子の発現 EMT関連因子発現の変化を調べる。ICC肝内胆管癌組織からThy-1抗体を用いてMACSでCancer associated fibroblast を分離し、IL-11の機能解析を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

免疫染色の実験でてこずり、予定通り行えなかった実験があったこと、思ったよりも、コストがかからずに実験が行えたことが原因である。次年度で研究に必要な消耗品の購入等に使用する予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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