現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
1) 大腸に腫瘍発生を誘発する発癌物質であるAOM(アゾキシメタン)を腹腔内投与後,炎症性腸疾患と類似の症状を引き起こすDSS(デキストラン硫酸ナトリウム)を反復内服投与することにより腫瘍が発生し,DSS2コース投与でDysplasia,3コース投与で癌(CAC)が発生することを確認し,炎症のみのInflammationモデル,Dysplasiaモデル,CACモデルの各段階において大腸サンプルを採取し,肉眼的,組織学的評価と,p53, Ki-67などによる免疫染色を行った. 2) 大腸内間葉系幹細胞の分離,培養と多分化能の確認 上記の実験にて採取した各段階における大腸組織から間葉系幹細胞を分離.間葉系幹細胞を含んだ細胞混濁液をコラゲナーゼやディスパーゼなどの酵素法にて細胞分散した.組織より分散された細胞は直ちにフローサイトメトリーによりCD105, CD73, CD90陽性,CD45, CD34, CD14, CD11b, CD79a, CD19, HLA-ClassII(DR)陰性の細胞集団をSortingし,間葉系幹細胞として分離を試みたところ,間葉系幹細胞の比率が予想より低く,遺伝子解析に十分な細胞数が得られていないため,計画より遅れている.
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