研究成果の概要 |
本研究課題では、臨床胃癌症例の胃の非腫瘍領域におけるKitakyushu lung cancer antigen-1 (KK-LC-1)の発現様式を解析し、各前癌病変における発癌の関連性を明らかにした。 胃癌患者の胃の腫瘍部および非腫瘍部ににおいて、KK-LC-1の遺伝子発現率が高値であること(腫瘍部, 78%; 非腫瘍部, 58.5%)を明らかにした。非胃がん患者におけるKK-LC-1の発現率は7%と低く、胃がんの原因菌とされるHelicobacter pylori感染とは独立した発現様式を示した。さらに、わずか8例のKK-LC-1陽性非胃がん症例から2例の胃癌発症を認めた。
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