研究課題
これまでの研究から、血管新生能を持つと推測されるmicroRNAを見出しているが、その機序については未解明であった。これまでの研究では、合成した血管新生能microRNAを細胞に導入することで、細胞が分泌するエクソソームには、合成した血管新生能microRNAが内包されていることを確認している。この血管新生能microRNA内包エクソソームを、ヒト大動脈由来内皮細胞およびマウス下肢虚血モデルに投与すると、ヒト大動脈由来内皮細胞およびマウスの大腿部組織において、bFGF発現が上昇することを確認している。その為、血管新生能microRNA内包エクソソームの機序解明の手掛かりとして、bFGFの発現の観点から解析した。我々が、血管新生能microRNAと考えているmicroRNAについて、これまで他の研究グループからの報告では、GSK3Bを標的遺伝子としていることが報告されている。GSK3Bが抑制されることで、bFGFの発現が上昇することも報告されている。その為、我々は血管新生能microRNAとGSK3Bについて解析することにした。GSK3Bの3'UTRをin silico解析すると、血管新生能microRNAはGSK3Bの3'UTRの複数個所に結合する可能性があることが示唆された。次に、GSK3B 3'UTRルシフェラーゼ解析を実施したところ、血管新生能microRNAは、ヒトGSK3B 3'UTRの3箇所に結合することを示す結果であった。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件)
Seminars in Thoracic and Cardiovascular Surgery
巻: 34 ページ: 349~358
10.1053/j.semtcvs.2021.03.010
American Journal of Translational Research
巻: 13 ページ: 1257~1268
巻: 15 ページ: 9495~9504
Biochemistry and Biophysics Reports
巻: 28 ページ: 101169~101169
10.1016/j.bbrep.2021.101169