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2022 年度 実績報告書

自己免疫性肝炎モデルに対するファルネシル化の効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K09374
研究機関九州大学

研究代表者

白水 和宏  九州大学, 大学病院, 講師 (30568960)

研究分担者 赤星 朋比古  九州大学, 医学研究院, 准教授 (20336019)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードファルネシル化
研究実績の概要


マウス急性肝不全モデルを作成し、治療薬として検討したファルネシルトランスフェラーゼ抑制薬が保護作用を有することを実証することができた。まず、急性肝不全による肝臓の酵素の上昇を抑制することを証明した。具体的にはASTが大幅に疾患モデル群では4桁まで上昇するが、ファルネシルトランスフェラーゼ抑制薬は投与後8h,24hと優位に抑制した。その次に組織を採取し、肝臓の炎症の程度を肉眼的にも確認した。こちらも8h, 24hと肝臓組織の壊死部位がファルネシルトランスフェラーゼ抑制薬投与により優位に抑えられていることが観察できた。炎症性のサイトカインの上昇も肝不全では観察されるが、ファルネシルトランスフェラーゼ抑制薬はその上昇を抑えた。具体的にはIFN-γ、IL-6, TNF-αの上昇を抑制することを証明できた。結果的にcaspase3を抑えることを証明でき、組織的にもTUNEL染色により確認できたので、アポトーシスの抑制が大きく保護作用に関与することが証明できた。また、実験の結果より脾臓へも影響が疑われる所見が観察されたため、免疫系の関与を強く疑いフローサイトメトリーを用いおこなった。その結果、ファルネシルトランスフェラーゼ抑制薬による効果はCD4 Tcellを介するものであり、CD8 T cellは介さないことが明らかとなった。また、肝臓でのSTAT1のリン酸化を抑制することによりCD4 TcellからのIFN-γの分泌を抑制することも証明した。
最終年度は、さらに細胞を用いての検討を行った。プラスミドを用いてのSQOR高発現、siRNAを用いてSQOR発現を低下させて、実験を行っている。結果は来季以降の研究で明らかにする。

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公開日: 2023-12-25  

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