研究課題/領域番号 |
19K09386
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
竹下 淳 関西医科大学, 医学部, 研究医員 (40433263)
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研究分担者 |
中嶋 康文 関西医科大学, 医学部, 教授 (70326239)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | microRNA / 血小板 / 敗血症 |
研究実績の概要 |
miRNAの網羅的解析による敗血症における血小板数減少と細胞死の機序を検証するためヒト正常血小板及び、培養細胞用いた以下の実験系(In Vitro)を施行した。 健康成人の被験者の末梢静脈から、1回20mlの採血を行った。a.miRNAの分離と濃縮 クエン酸採血後、遠心操作にて多血小板血漿作成後、洗浄血小板溶液の作成。血小板内miRNA変化を観察する目的で、敗血症病態の主因となるリポ多糖体、ヒストン、HMGB1等の DAMPs投与前後の洗浄血小板検体から、mirVanaTM miRNA Isolation Kit 等を用いてmiRNAを抽出。b.包括的miRNAの発現プロファイリング 次に、定量性のある網羅的miRNAプロファイリングを、従来のマイクロアレイより優れた次世代高速シーケンサーIon PGMシステム (Life Technology社) を用いて絶対的な定量法を施行。1.Small RNAのライブラリ作成 Ion Total RNA-Seq Kitを用いてフラグメント化 2.cDNAに変換 逆転写酵素を用いる。3.ビース調整(4時間)エマルジョンPCR法を用いて、cDNAを増幅 4.シーケンシング(3時間) シーケンサーによるmiRNA発現定量 5.データ解析(1時間)サーバーにSFF、FASTQ形式のデータが転送される。統計学的な有意差検定を伴う発現定量解析には、CLCバイオ社の解析ソフト(Genomic Work Bench)を使用した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記にて発現変化のあったmiRNAのターゲットになる血小板の細胞死・炎症惹起物質に関連のあるタンパク質発現をウエスタンブロット法で、定量解析する予定であったが、次年度に持ち越したため。
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今後の研究の推進方策 |
上記の実験で変化のあったmiRNAのmimic(Pre-miRTM miRNA Precursor Molecules, Ambion社)と、そのmiRNAに特異的なmiRNA阻害薬(Anti-miRTM miRNA Inhibitor, Ambion社)を、血小板系の培養細胞であるMeg-01細胞に、効率の良いNucleofection法で遺伝子導入を行い、ターゲット遺伝子の変化をReal-Time PCR法で, タンパク質の変化をウエスタンブロット法で確認する予定にしている。 また、臨床研究も、おおよそ以下のプロトコールで次年度に予定している。 敗血症患者の末梢血から洗浄血小板溶液を作成し細胞培養系(In Vitro)で有意に変化のあったmiRNAの発現miRNAの発現、ターゲット遺伝子、タンパク質発現をリアルタイムPCR法、およびウエスタンブロット法で解析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
上記の実験で変化のあったmiRNAのmimic(Pre-miRTM miRNA Precursor Molecules, Ambion社)と、そのmiRNAに特異的なmiRNA阻害薬(Anti-miRTM miRNA Inhibitor, Ambion社)を、血小板系の培養細胞であるMeg-01細胞に、効率の良いNucleofection法で遺伝子導入を行い、ターゲット遺伝子の変化をReal-Time PCR法で, タンパク質の変化をウエスタンブロット法で確認する予定にしている。 また、臨床研究も以下の計画で次年度に予定している。 敗血症患者の末梢血から洗浄血小板溶液を作成し細胞培養系(In Vitro)で有意に変化のあったmiRNAの発現miRNAの発現、ターゲット遺伝子、タンパク質発現をリアルタイムPCR法、およびウエスタンブロット法で解析する。
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