研究課題/領域番号 |
19K09397
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
石崎 泰令 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (60368941)
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研究分担者 |
吉富 修 長崎大学, 病院(医学系), 准教授 (30380926)
関野 元裕 長崎大学, 病院(医学系), 准教授 (40380927)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 敗血症性心筋症 / SERCA2a / 敗血症 / 心筋拡張能障害 / ラット / P-Vループ |
研究実績の概要 |
本研究では、ブタ敗血症モデルを用いて、SERCA2aおよびPLNに作用する薬剤が敗血症性心筋症に与える影響およびその発生機序を明らかにすることを目的とする。 SERCA2a-PLN系による細胞内Ca2+濃度調節と敗血症性心筋拡張障害の関わりを明らかにすることにより、敗血症患者の救命率改善を目的とした治療戦略の基礎を確立できると考えた。豚敗血症モデルを作製し、拡張障害に効果あると考えられる化合物を投与予定であったが、豚敗血症性心筋症モデルへの再現性が低く、その原因究明を行った。いくつかの検討の結果、我々が可能である実験時間内に豚敗血症性心筋症モデルを作製するためには、大量のLPS(リポポリサッカライド)が必要であることが判明し金額的にかなりの負担になる事が予想された。その為、対象動物モデルをラットへ変更した。ラットで敗血症性心筋症モデルを作製する適切なLPS投与量を模索した。実験を重ねることで適切な投与量に関してはある程度、明らかになり目途を立てる事が出来たが、それと共に別の敗血症モデルである盲腸結紮敗血症モデル(CLPモデル)も作製し、どちらがより適切かを比較検討したが、LPS敗血症モデルがより安定したデータであることが判明した。心エコーで敗血症モデルの心機能評価を行い敗血症性心筋状態の評価を行っているが、現状では心エコーのデータにバラツキがあり、敗血症状態(敗血症モデル)は得られているが、安定した敗血症心筋症状態を確立する事にやや難渋している。並行してラット用のP-Vループ測定キットをすでに購入し、P-Vループでの敗血症モデルにおける循環動態測定を開始している。コロナ感染症蔓延の為、必要な物資・機材の入手が困難な時期もあったが、継続して実験を行っている。
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