研究実績の概要 |
これまでの実験により、1)hemoglobin, myoglobinによる培養血管内皮細胞の障害効果の定量測定が可能となった。2)hemopexinによるmyoglobin障害緩和効果が確認された。3)一方hemopexinによるhemoglobin障害緩和効果は明らかとならなかった。結果としてhemoglobin, myoglobinの障害性は、ともにFe2+を介して発揮されるものと考えられるが、hemopexinの効果が両者の間で異なる結果となった理由は明らかではなかった。現在熱中症に特異的な治療薬は存在しないが、ヘモペキシンの抽出が可能になるようであれば選択肢の一つになり得るものと考えられた。上記内容はIba T, Connors JM, Levi M, Levy JH. Heatstroke-induced coagulopathy: Biomarkers, mechanistic insights, and patient management. EClinicalMedicine. 2022 Jan 22;44:101276.およびIba T, Helms J, Levi M, Levy JH. Inflammation, coagulation, and cellular injury in heat-induced shock. Inflamm Res. 2023 Mar;72(3):463-473. にて論文報告を行なった。
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