研究課題
無人ドローンを用いて傷病者を評価できるか、上空ホバリング群と傷病者着陸群を比較し、傷病者への直接着陸群の方が有効であることを、Scientific Reports(Sci Rep. 2021;11(1):5042.)に論文発表した。その後、研究をさらに発展させ、傷病者にモニター装着し酸素ボンベなども装備した傷病者吊り下げ型ローバーを製作した。吊り下げとしたことで、タイヤやキャタピラの揺れが強く伝わらなくなり、安定したバイタルの持続計測ができた。最終年度、ローバーに関しては、公共施設内エスカレーターでの将棋倒しの環境を設定した大規模な訓練試験を浜松消防と行った。ドローンで使用するための救助かごでの搬送は困難であったが、ローバーを使用した搬送は、人力を使用せずに成功した。車両に関しては、タイヤ型・キャタピラ型のものを製作し使用した。無人で血圧を測定するため、少しの力で自動的にまくことができる手首型血圧計のプロトタイプとして、医療用磁石付リストバンドを開発し、Acute Medicine & Surgeryに投稿し(Acute Med Surg. 2023 Jan-Dec; 10(1): e831.)、レターとして掲載された。空のゆりかごに関しては、特殊発泡スチロールで作成を試みた。ドローンへの装着は困難であったが、水上の場合にはドローンで曳航する可能性を確認できた。また、搬送時に低体温になることを想定して、アルミニウムと酸化カルシウムの化学反応により発熱する食料温熱剤を応用して傷病者加温・保温の実験を行った。
すべて 2023
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)
Acute Med Surg
巻: 10(1) ページ: e831
10.1002/ams2.831