研究課題/領域番号 |
19K09433
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
中橋 奨 三重大学, 医学部附属病院, 技術補佐員 (40761896)
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研究分担者 |
志馬 伸朗 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (00260795)
高橋 理 聖路加国際大学, 専門職大学院公衆衛生学研究科(公衆衛生大学院), 教授 (60505030) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 人工呼吸器関連事象(VAE) / 人工呼吸器関連肺炎(VAP) / 呼吸器合併症 / 人工呼吸 / 集中治療 / ICU / 医療の質 / Quality indicator(QI) |
研究実績の概要 |
本年度については、研究準備を完了させた。その主な内容を記す。
①日本呼吸療法医学会の承認取得:当該年度より新設された日本呼吸療法医学会学術推進委員会の公募事業として承認を得た。これに関わり、当初の研究計画を幾つか変更した(以下参照)。②研究組織の再構築:前述の委員会承認に関連し、統計解析者を当該委員会専属の統計専門家に変更する事となった。一方、研究組織強化の為、立ち上げメンバーに加えて新たな組織員を数名加えた。③研究計画の再検討と固定:統計解析者変更に伴い、研究計画を再検討した。重要点は、後向き研究から前向き研究への変更である。これに伴い、データ解析方法の変更、付随するデータ収集システムの変更を行った。また収集データ項目定義を固定、定義書を作成した。④データ収集シート及びデータ管理システムの変更/開発:当初目論んでいたCloud型データ収集/管理システムの構築から、よりシンプルなフォーム埋込型PDFを利用したデータ入力シート、及びこれを利用したデータ管理システムを構築した。 ⑤当初の研究計画からの変更内容を倫理委員会に提出(略式審査)。
以上、現在のところ研究開始はいつでも出来る状況に整備を完了させた。しかしCOVID19の影響により、一時中断中である(詳細は『現在迄の進捗状況』を参照)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
「理由①」:クラウド型データ収集システムの構築に手間取った。これは、既存システムからの応用を試みたが、このシステムのプログラム書き換え/変更に柔軟性がなかった為である。結局はこのシステム採用は見送る形となった。 「理由②」:研究開始に向けた準備を全て整え、3月冒頭より患者登録開始を行う目算を立てたが、同時期にCOVID19の感染が拡大、パンデミックとなった為、今現在、患者収集/登録開始は見合わせている状態である。本研究はICUにおける多施設臨床研究であり、各施設担当者は皆、ICUスタッフである。つまりCOVID19の治療に直接関わる当事者である。それ故、今回のパンデミックにより一気に業務体制が変わり、研究はさておき各施設ともCOVID19への対応最優先の事態となっている。加えて、今、患者登録そしてデータ収集を行っても、これは平時のICUの患者層および管理体制とは異質のものである。つまり、解析結果の妥当性に影響する恐れが否定できない。従って本研究における患者収集/登録開始については、パンデミックの落ち着きを待って行う予定である。現在は、患者収集/登録開始のタイミングを伺っているところである。
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今後の研究の推進方策 |
①COVID19のパンデミックの推移を観察し判断しながら、適切な時期に患者収集/登録開始を行う予定である。但し、今般の状勢を鑑みると、半年ないし1年の研究期間延長も視野に入れる事とする。 ②2020年6月開催予定の、第42回日本呼吸療法医学会(京都)にて本研究内容を関連シンポジウムにおいて公表する予定。 ③本年度前半に開始が出来たならば、本年度は、順次参加施設及び登録症例数を増やし、出来るだけ多くのデータを収集する。
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次年度使用額が生じた理由 |
「次年度使用が生じた理由とその使用計画・その①」:システム開発の遅延により、この予算計上がなかった為である。しかしこの問題は解決されたので、次年度に計上する。
「次年度使用が生じた理由とその使用計画・その②」:患者収集/登録の遅延により、これに関する各施設・担当への協力金が発生しなかったためである。COVID19の事態の落ち着きを待って、研究参加体制が再び整った施設から開始をする予定であり、順次予算計上を致す予定である。
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