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2021 年度 実施状況報告書

多臓器不全における骨髄前駆細胞の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K09434
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

田畑 貴久  滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90278200)

研究分担者 松村 一弘  滋賀医科大学, 医学部, 特任教授 (50378486)
藤野 和典  滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70402716)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード多臓器不全 / プロインスリン陽性細胞 / 骨髄造血幹細胞
研究実績の概要

多臓器不全は難治性かつ致死的な病態であるものの、未だメカニズムの解明には至っておらず、有効な治療法の開発にも至っていない。申請者は、多臓器不全の臓器不全と糖尿病合併症との類似点に着目し研究を進めてきた結果、骨髄造血前駆細胞の異常が多臓器不全の原因となる可能性があると考えるに至った。本研究において「骨髄造血前駆細胞の異常が多臓器不全の原因となる」との仮説を証明したいと考えている。この仮説は今までに提唱されていない、多臓器不全の多彩な症状を一元的に説明しうる、新たな病態の発見となり、有効な治療法の開発につながるものと考えている。
臨床研究による骨髄前駆細胞の異常化の検討として、令和元年度は集中治療室入室患者において、末梢血を採取し、CD34陽性細胞を分離・精製後、発現mRNA(Insulin、DCSATMP等)の調査を開始した。CD34陽性細胞においては、重症患者においてinsulin mRNAの発現を認める傾向にあったが、出現は一時的であり、今後のさらなる検討を考えていた。しかしコロナ禍により人における研究は令和2年度より進展出来ていない。
そのため令和2年度よりはマウスを用いた研究に重点をおいた。多臓器不全を導くマウスモデルである、LPS(Lipopolysaccharide)投与マウス、CLPマウス(腹膜炎モデルマウス)を作成し、全身の臓器を調査した。令和2年度には多臓器不全モデルマウスの肝臓、腎臓、腸管筋間神経叢、および脂肪組織におけるPI-BMDCsの発現を確認し、令和3年度は骨髄造血幹細胞における異常の探索を行った。マウスにおける骨髄造血幹細胞とされるSLK細胞において、敗血症モデルマウスにおいては、正常マウスに見られないTNF-αの発現をフローサイトメトリーにて確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍であり、集中治療室への家族の訪問が難しく、研究の同意を得ることが困難であり、人における研究においては遅れているため。

今後の研究の推進方策

本年度もコロナ禍は継続しており、ヒトにおける研究の進行は難しいかもしれない。動物モデルにおける骨髄造血幹細胞、前駆細胞の異常の探索におよび、有効な治療法について本年度は進める予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究の遂行に必要な物品を購入するにあたり残高が少なく、次年度に購入予定することを考えたため。

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公開日: 2022-12-28  

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