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2023 年度 実績報告書

多臓器不全における骨髄前駆細胞の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K09434
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

田畑 貴久  滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90278200)

研究分担者 松村 一弘  滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (50378486)
藤野 和典  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (70402716)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード多臓器不全 / プロインスリン陽性細胞
研究実績の概要

申請者は、多臓器不全の臓器不全と糖尿病合併症との類似点に着目し研究を進めてきた結果、骨髄造血前駆細胞の異常が多臓器不全の原因となる可能性があると考えるに至り研究を進めている。
臨床研究による骨髄前駆細胞の異常化の検討として、令和元年度は集中治療室入室患者において、末梢血を採取し、CD34陽性細胞を分離・精製後、発現mRNA(Insulin、DCSATMP等)の調査を開始したが、コロナ禍の影響にてヒトにおける研究は中断し、令和2年度よりはマウスを用いた研究に重点をおいた。多臓器不全を導くマウスモデルを作成し、骨髄造血幹細胞における異常の探索を行ったところ、マウスの骨髄造血幹細胞とされるSLK細胞において、敗血症モデルマウスにおいては、正常マウスに見られないTNF-αの発現をフローサイトメトリーにて確認した。同様の変化は糖尿病においても確認されており、糖尿病との多臓器不全との関係を示唆するものであった。令和4年度はSLK細胞の解析をさらに進めるため、ST-HSC(short-term hematopoietic stem cell )とLT-HSC(long-term hematopoietic stem cell )での異常の有無を調査した。そして、マウス敗血症モデルでは、ST-HSC、LT-HSCの両者でTNF-α陽性細胞が対照群に比べ優位に増加することを見出した。糖尿病での報告ではTNF-αの出現はST-HSCにのみ確認されており、糖尿病と多臓器不全との相違点であることが明らかとなった。令和5年度は、コロナ禍において中断していた集中治療室入室患者における骨髄造血前駆細胞の検討を行った。重症患者においては、CD34陽性細胞にinsulin mRNA、DCSTAMP mRNAの増加が観察され、幹細胞に生じる異常の可能性が明らかとなった。

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公開日: 2024-12-25  

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