研究課題/領域番号 |
19K09463
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
難波 克成 自治医科大学, 医学部, 教授 (10508740)
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研究分担者 |
檜垣 鮎帆 自治医科大学, 医学部, 助教 (70742005)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 超解像 / 脳MRA / 高解像化 |
研究実績の概要 |
脳MRA画像を高解像化するためには、正しい注釈のついた学習画像(教師データ)を多く確保する必要がある。具体的には脳MRA画像に対応する脳血管撮影画像を教師として、低解像のMRA画像を高解像画像に変換する。このため、まず、脳MRAと脳血管撮影画像の座標を一致させる必要があった。 これを達成するため、座標がおおよそ一致する脳MRA軸位元画像と脳血管3D回転撮影軸位画像の画像対を用い、パターンマッチング手法で対応関係を検出し、教師データを作成する方法を予定した。パターンマッチングの手法はデータを機械的に認識するため、時間と労力が低減できる利点があった。しかしながら、実験前の見込みと異なり、この手法では画像対の座標が完全に一致することはなく、正確な教師データの作成は困難であった。このため、予備的に作成を試みた高解像画像は当初の予定とは異なり、低質な画像にとどまった。これより、初期の教師データ作成においては、機械認識に依存するパターンマッチングの手法は適さないことが判明した。 このため、初期の教師データ作成にはおいては、熟練した医師が手動で画像対の座標軸を一致させ、ある程度学習が進んだ段階でパターンマッチング法を使用することが必要と判断した。2021年度は手動で座標軸の調整を行う試みを開始した。この作業は1つの教師データにつき、約130の画像対の座標を一枚一枚、手動で一致させるものであり、非常な時間と労力を要する。初期教師データ作成のためには、この130の画像対が約150セット必要であり、現在、少しずつ進めている段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナウイルス感染症の影響で、医療業務が逼迫し、研究が遅延した。また、東京のAI企業との研究を予定しているが、コロナウイルス感染症による移動制限の影響で打ち合わせが遅延傾向にある。
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今後の研究の推進方策 |
手間と時間はかかるが、手動で脳MRA元画像と脳血管3D回転画像の座標を一致させた教師データ対の作成を進める。この作業は時間を要するが、研究者らのような専門家にしか正確なデータ対の作成は行い得ない。この初期学習が最終的な研究結果を左右するため、丁寧に進めるほかはない。手作業を加速するためには、研究者と同等の専門性を持った脳神経外科医、脳神経血管内治療医の協力を要請する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルス感染症の影響で、教師画像作成、AI企業との打ち合わせに遅延が生じ、研究全体の遅延が生じた。主な次年度使用額は移動制限による旅費や打ち合わせに関わる謝金が原因となっている。 今年度もコロナウイルス感染症の状況に大きな変化はなく、移動制限が継続すると考えられる。その代わり、代行業務を積極的に活用し、専門的知識を有する脳神経外科医や脳神経血管内治療医の協力を仰ぎ、遅延する教師画像データの作成を急ぐ方針とする。
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