研究課題/領域番号 |
19K09479
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
野崎 和彦 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90252452)
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研究分担者 |
青木 友浩 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (40633144)
椎野 顯彦 滋賀医科大学, 神経難病研究センター, 准教授 (50215935)
中村 紳一朗 滋賀医科大学, 動物生命科学研究センター, 准教授 (50307980) [辞退]
辻 敬一 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (80838045)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 脳動脈瘤 / くも膜下出血 / 炎症 |
研究実績の概要 |
我々が以前に確立したほぼ100%の個体で前大脳動脈―嗅動脈分岐部に脳動脈瘤を発症するラット脳動脈瘤モデルにおいて、破裂しないモデル動物 (Hashimoto. Surg Neurol 10:3, 1978)、及び自然破裂が高率に誘発できるモデル動物 (Korai. J Neuroinflammation 13:165, 2016)を用い、決して破裂しないことが判明し ている前大脳動脈―嗅動脈分岐部に発生した脳動脈瘤と後者のモデルに誘発される50-60%程度が破裂するいわゆるrupture-prone aneurysm(前ないし後交通動脈 に発生)の根本的に性質が異なる二種類の病変を解析対象とし、動物生存下でライブイメージング解析を進めるとともに、各病型の発現遺伝子解析を蛋白および遺伝子レベルで組織学的に行っている。解析のターゲットとしては、過去に報告した炎症関連因子に加え、血管壁に浸潤する細胞群、血管壁を構成する各層の構築などを挙げ、解析を進行中である。また、動物生存下でライブイメージング解析の条件設定を行っている。現在までに、破裂に関わる組織学的および分子学的ターゲットの解析を進め、細胞浸潤を含め破裂に特有の所見を得ている。また、ライブイメージングにおいて脳動脈瘤誘発部位における動脈壁の詳細な動きを画像化している。本学はカニクイザルを用いた先導的医学共同開発拠点であり、サルカニクイザルの脳血管構築の知見について詳細に情報を収集しており、論文作成投稿中である。また、脳動脈瘤誘導サルにおいて侵襲度の低い血管画像評価法である頭部MRI及び造影CTを用いて経時的に脳血管の描出を追跡中である。また、多発性嚢胞腎に関蓮する遺伝子につき、改変マウスおよびサルにおける組織学的解析を計画中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で研究活動制限があるものの、げっ歯類において破裂に関わる因子の解析を進め、霊長類についても知見を集積しつつある。また、多発性嚢胞腎に関わる遺伝子につき解析準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度において、げっ歯類および霊長類に関して研究を継続する。
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