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2021 年度 実績報告書

脳動脈瘤発生における血管壁を場とした炎症性カスケードの意義

研究課題

研究課題/領域番号 19K09499
研究機関杏林大学

研究代表者

中冨 浩文  杏林大学, 医学部, 教授 (10420209)

研究分担者 和田 洋一郎  東京大学, アイソトープ総合センター, 教授 (10322033)
栗原 裕基  東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (20221947)
宮脇 哲  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70407914)
松田 浩一  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (90401257)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード脳動脈瘤 / 体細胞変異遺伝子 / ガン関連遺伝子 / 受容体チロシンキナーゼ
研究実績の概要

脳動脈瘤発生に特異的な体細胞変異遺伝子の報告は、2019年5月に初めてPDGFRbが報告のみである。 (Am Journal of Human Genetics,2019)。今回我々は、次世代シークエンサーを用いた全エクソーム解析により、PDGFRb以外の遺伝子は全てが新規の数百遺伝子を同定した。これらの遺伝子群同士の関係性を Ingenuity Pathway Analysis(IPA)を用いて解析したところ、数十以上の遺伝子群が動脈瘤形成に相互関係するシグナルカスケードを形成することを見出した。
こうした体細胞変異遺伝子の多くが、ガン関連遺伝子であったのだが、どの細胞に変異が入ったかを同定するレーザーマイクロダイセクションの手法も確立した。変異陽性動脈瘤のどの細胞に特異的にどの変異が多く認められるかについて、データを集積した。PDGFRbは、受容体チロシンキナーゼの一種で、遺伝子変異が入ることによって自己リン酸化が亢進することが、既報の細胞導入実験にて報告されている。特にPDGFRbには、多数の受容体チロシンキナーゼ阻害剤が開発中であり、我々の変異体誘導細胞株においても、これらのチロシンキナーゼ阻害剤を各々投与したところ、自己リン酸化活性を見事に抑えうることを見出した。さらにこの遺伝子変異導入マウス脳動脈瘤発生モデルにおいて、実際に紡錘状動脈瘤様変化が起こることを確認した。さらにキナーゼ阻害剤でその動脈瘤化が抑制できるかを検証中である。もし阻害剤の効果が得られるようであれば、本研究によってマウス脳動脈瘤新生・抑制モデルを樹立出来たこととなり、臨床的な意義は大きいと考える。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)

  • [産業財産権] 動脈瘤の治療及び/又は予防のための医薬組成物、動 脈瘤の診断補助方法、並びに動脈瘤治療薬の評価方法2021

    • 発明者名
      中冨浩文
    • 権利者名
      中冨浩文
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      PCT/JP2021/048561
    • 外国

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公開日: 2023-03-23  

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