研究課題/領域番号 |
19K09503
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
金丸 和也 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (80402080)
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研究分担者 |
仙北谷 伸朗 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (70535567)
舘岡 達 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (40824595)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | cerebral AVM / MAPK/ERK pathway / MEK inhibitor U0126 / molecular target therapy / rat model |
研究実績の概要 |
ラットの外頚静脈と総頚動脈の吻合による動静脈瘻を作成し、6週間後に外頚静脈末梢部にナイダス様の組織を確認した。次に、同様のラットAVMモデルを作成し、7週間後より、osmotic minipumpを用いてMEK inhibitor U0126 (Promega社) 15㎎/kg/dayまたはvehicle (0.4% dimethyl sulfoxide加0.1M PBS)を14日間投与した後、灌流固定し、AVMの組織を採取した。これらをU0126投与群(n=10)とコントロール群(n=10)作成した。形態学的にHE染色ならびにEVG染色を行いナイダスの形態学的観察を行い、各種マーカー(ERK1/2、TGF-β、VEGF、IL-6、MMP-9、MMP-3)の免疫染色やwestern blotを行った。 2群で形態学的変化については確認されなかった。免疫組織学的には、U0126投与群では、コントロール群に比しERK1/2の抑制が認められた。しかしながら、TGF-β、VEGF、IL-6、MMP-9、MMP-3においては有意な変化は認められなかった。今回の研究においては、U0126の効果については、ERK1/2の変化は見られたものの、それ以降のカスケードの変化では、有意差が認められなかった。実験系の最適化が不十分であった可能性があり、薬剤投与量とその期間、ならびにAVM作成期間や観察までの期間などに今後調整を予定している。
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