3Dチタンプリンターで三次元造形されたチタン合金は切削加工したチタン合金と同等以上の機械的強度を持つことが確認されているが、他の特性については不明な点が多い。チタン合金を加熱すると、表面に発生した水酸基がカルシウムイオンを引き寄せることにより骨誘導作用が付与されることが知られているが、3Dチタンプリンターはビーム照射によりチタン粉末を加熱・溶融して造形を行う装置であり、造形物は同様の骨誘導性を獲得している可能性が高い。骨誘導作用はインプラントの最終目的である骨癒合を早期にもたらすことで種々の合併症を予防できる特性であり、本研究では造形物の骨誘導作用を評価し、至適な造形条件を探索した。
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