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2019 年度 実施状況報告書

髄芽腫:3T-MRSでのglutamine, 2HG検出による遺伝子型・予後予測

研究課題

研究課題/領域番号 19K09522
研究機関新潟大学

研究代表者

岡本 浩一郎  新潟大学, 脳研究所, 准教授 (60194396)

研究分担者 棗田 学  新潟大学, 脳研究所, 助教 (00515728)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード髄芽腫 / MR spectroscopy / 2-hydroxyglutarate (2HG)
研究実績の概要

MR スペクトロスコピー (MR spectroscopy, MRS) 解析ソフトである LCModelを搭載するPC一式を2019年年7月29日新潟大学脳研究所 第43共同研究室に設置、動作確認後検収手続きを完了した。
研究計画では年2名程度の髄芽腫を予想したが、新患4名(8歳女、8歳男9歳女、14歳男)と再発患者1名(初発20歳男、今回再発時25歳)の MR スペクトロスコピー(TE 35ms, 97ms) 解析を行った(1例で TE 97 ms撮像できず)。この間髄芽腫と鑑別が必要な脳幹神経膠腫1名(9歳男)のMRS (TE 35ms, 97ms) 解析を行った髄芽腫新患4例では全脳全脊髄照射+化学療法で再発なく、再発1例では摘出術が行われ、全例生存している。
髄芽腫の特徴的 MR スペクトロスコピー所見として、N-acetylaspartate (NAA) の著明な低下、lactate (Lac) と lipid (Lip), macromolecule (MM)の増加、taurine (Tau) の出現が知られている(Panigrahy A, et al. AjNR 27:560-572,2006)。新患髄芽腫4例では NAA の著明な低下、Lac, Lip+MM の増加、Tau検出が確認され、myo-inosytol (Ins)/Crの上昇が見られた。コントロールとの対比でglutamine (Gln)/creatine (Cr) 上昇は4例全例で、glutamate (Glu)/Cr上昇は髄芽腫2例で認められた。2-hydroxyglutarate (2HG) は2例で僅かに検出された。
脳幹神経膠腫ではTauは検出されないが、NAAの低下、Lac, Lip+MM の増加、Ins/Cr 上昇、Glu/Cr上昇が認められ、2HG は検出されなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度に想定した患者数以上の解析を行うことができた。

今後の研究の推進方策

次年度以降も新患の髄芽腫例に加え、再発例などもMRS解析を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

・次年度使用額が生じた理由:今年度は新型コロナウイルス感染に対する緊急事態宣言が全国に適応され、予定していた出張による旅費、人件費・謝金などの支出が予定額より少なかったため。
・使用計画:次年度は今年度実施できなかった情報収集、打ち合わせなどに伴う旅費、人件費・謝金などを使用する計画である。

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公開日: 2021-01-27  

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