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2021 年度 実績報告書

髄芽腫発生と抗腫瘍免疫におけるmiR-33の役割解明と免疫治療へ応用

研究課題

研究課題/領域番号 19K09525
研究機関京都大学

研究代表者

峰晴 陽平  京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (50716602)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードmedulloblastoma / miR-33a / lipid metabolism / tumorgenecity
研究実績の概要

miR-33aはSREBP2のイントロンに存在し、脂質制御に関わっている。Ptch1ノックアウトマウス(Ptch1+/-)はSHH型髄芽腫の自然発生モデルであるが、miR-33aのノックアウトを交配することで、腫瘍の発生頻度や悪性度に変化が見られるかどうかを検討した。まず、Pomeroyのデータベースを解析したところ、miR-33aと相関を示すSREBP2について、その発現と髄芽腫の病型(Classic type vs others)が有意に関連した。マウスモデルにおいて、Ptch1+/-は1年間で3割程度に髄芽腫が発生したのに比べて、ptch1+/-; miR-33a-/-では8割以上で腫瘍の発生が認められ、有意に発生頻度が高いことが示された。病理学的検討では、後者の腫瘍で浸潤性が高く、転移巣が認められた。また、採取した腫瘍細胞を免疫不全マウスの皮下に移植したところ、後者(miR-33aとのダブルノックアウト)で有意に生着率が高かった。トランスクリプトーム解析で、miR-33a欠損により腫瘍内のSCD1遺伝子の発現が有意に上昇することが示された。
RNF213はもやもや病の感受性遺伝子として我々が特定した分子であるが、脂質代謝制御因子であることが明らかとなってきたことから、miR-33aと同様に髄芽腫の発育に影響を与えるかどうか検討した。その結果、miR-33aと同様に、Rnf213のノックアウトを交配させることで、腫瘍の発生頻度や生着率が高まることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 脂質代謝因子miR-33aは髄芽腫の発生と浸潤を制御する2021

    • 著者名/発表者名
      峰晴陽平、松井恭澄、尾市雄輝、鎌田貴彦、森本貴昭、丹治正大、中尾哲史、堀江貴裕、荒川芳輝、宮本享
    • 学会等名
      日本脳腫瘍学会
  • [学会発表] 脂質制御因子miR-33a欠損は髄芽腫の発生と転移を促進する2021

    • 著者名/発表者名
      峰晴陽平、松井恭澄、鎌田貴彦、尾市雄輝、寺田行範、森本貴昭、藤原敏孝、丹治正大、荒川芳輝、宮本享
    • 学会等名
      脳腫瘍病理学会

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公開日: 2022-12-28  

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