研究課題/領域番号 |
19K09549
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松下 雄彦 神戸大学, 医学研究科, 特命准教授 (40467650)
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研究分担者 |
由留部 崇 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (10514648)
松本 知之 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (50546588)
高山 孝治 神戸大学, 医学部附属病院, 医学研究員 (80546490)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 変形性膝関節症 |
研究実績の概要 |
In vitro: ヒト正常軟骨細胞を使用。IL1-β10ng/ml刺激下に24時間培養したの後にテムシロリムスを投与しその24時間後にRNAを採取し、遺伝子の発現変化をreal-time PCRにて調べた、また、western blottingにてオートファジーマーカーのLC3-II/I比とBeclin1を、TUNEL染色でアポトーシスを評価した。Real-time PCR解析では、IL1-β刺激によりMMP-1、MMP-13、ADAMTS-4、ADAMTS- 5、IL-1β及びIL-6 mRNAの発現が有意に上昇したがテムシロリムス投与により有意に抑制されていた。一方、ACAN及びCOL2A1はIL1-βにより有意に低下したが、テムシロリムスにより発現が改善された。さらにテムシロリムスの投与は LC3-II/I比とBeclin1の発現を有意に上昇させ、TUNEL染色におけるIL1-β誘導性TUNEL陽性細胞の割合を有意に減少させた。 In vivo: 12週齢及び55週齢の野生型マウスにOAモデルを作成し、1週毎に関節内にテムシロリムスを投与(control群は生理食塩水を投与)し、誘発後4、8、12週で膝関節を採取して、OA進行を組織学的に評価した。また、10週齢の老化促進マウスSenescence Accelerated Mice Prone 8 (SAMP8)に対し、1週毎に関節内にテムシロリムスを投与し、投与後4、8、12週で膝関節を採取した。生後12週及び55週のOAモデル及びSAMP8マウスで、術後及び投与後8週、12週でテムシロリムス投与群が有意にOA進行遅延を認めた。免疫染色にてIL-1β及びIL6陽性細胞の割合は、生後12週及び55週のOAモデルではテムシロリムス投与群で有意に低かったが、SAMP8投与群では有意差は認めなかった。
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