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2020 年度 実施状況報告書

ラット腰椎椎間板ヘルニアモデルへの社会的敗北ストレス負荷が及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 19K09557
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

紺野 愼一  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70254018)

研究分担者 関口 美穂  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (00381400)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード心理社会的因子 / 腰椎椎間板ヘルニア / 神経障害性疼痛
研究実績の概要

我々は、慢性に経過する腰痛患者には、ストレスを含む心理・社会的因子の関与や脳で痛み認知が関与していることを明らかにし、1996年から他職種による集学的治療を行なっている。様々な要因のどの要因が痛みの慢性化に影響を及ぼすのか、また予測因子となり得るのかを解析することが必須であるが、慢性腰痛患者の背景が様々であることから、対象者の集積とともに、共通項目での評価には時間を要する。一方で、慢性腰痛と類似の環境を設定することのできる動物実験において、慢性化の要因を検証できる観点から、腰椎疾患に対するストレスの関与を検討することを本研究の目的とする。本研究者、腰痛をきたす代表的な疾患である腰椎椎間板ヘルニアの動物疾患モデルを用いて、疼痛関連行動と中枢神経でのストレスの影響について検証すると、薬物治療の時期と効果について検証する基礎研究である。それぞれの予備検討を実施した。
ストレス負荷なしでの腰椎椎間板ヘルニアの動物疾患モデルとシャムモデルを用いて予備検討を行った。疼痛関連行動の機械的刺激疼痛閾値測定(von Freyテスト)では、腰椎椎間板ヘルニアモデルで有意に疼痛閾値が低下したが、圧刺激による疼痛閾値の低下に差が認められなかった。歩行路を選択するシャトルメイズの評価では、両群間で差が認められなかった。神経支配領域に焦点を絞った測定のみが、疼痛閾値の差を評価できることが判明した。不安行動を評価する高架式十字迷路試験においても両群での差が認められなかった。行動評価のみでは、疼痛病態の把握には十分ではないことから、多面的な評価法を含めることを合わせて検討していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

疼痛関連行動のシャトルメイズの評価では、腰椎椎間板ヘルニアの動物疾患モデルとシャムモデルでの差が認められなかった。不安行動を評価する高架式十字迷路試験においても両群での差が認められなかった。

今後の研究の推進方策

腰椎椎間板ヘルニアの動物疾患モデルは、他の疼痛動物モデルと比較して、臨床の病態を反映しているため、神経損傷の程度は強く無いため、shamとの差が評価できない可能性がある。疼痛関連行動の評価法は、過去の実績から機械的刺激疼痛閾値測定(von Freyテスト)に絞る。新たに、脳や脊髄の疼痛関連物質を定量する方法を加えて解析を行う。

次年度使用額が生じた理由

予定していた評価方法の予備検討データ解析を実施したことと、先行実験の採取サンプルを用いての手技習得と予備検討を実施したため、支出がなかった。

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公開日: 2021-12-27  

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