研究課題/領域番号 |
19K09572
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
中村 幸男 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 准教授 (00549488)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 遺伝子 |
研究実績の概要 |
全エクソン解析により先天性橈尺骨癒合症の候補遺伝子としてSMPDL3Aを同定した。SMPDL3A(Sphingomyelin Phosphodiesterase Acid Like 3A)はアミノ酸レベルの相同性がヒトとマウスで79%、ヒトとゼブラフィッシュで54%と種を超えて保存性が高い遺伝子である。つまりSMPDL3Aはヒトの生命現象に重要な分子と言える。しかしながらSMPDL3A遺伝子と骨格に関する過去の報告はない。これまでに我々はin situ hybridization法により、ゼブラフィッシュ胚および幼魚、稚魚において、胸ひれ(ヒト四肢に相当する器官)を中心に頭部~顔面部において特異的な発現を確認している。またSMPDL3A遺伝子改変ゼブラフィッシュを解析したところ、骨格発生・分化に重要なbone morphogenetic protein (BMP:骨形成タンパク質)の制御効果を示すという知見を見出した。病的変異を含むSMPDL3A遺伝子はBMPシグナルを制御しないという知見を得た。さらに、本年度は、病的変異を含むSMPDL3A遺伝子は古典的Wntシグナルを制御しないという新知見を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実施計画に沿って実験が進んでいるため
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今後の研究の推進方策 |
今後、SMPDL3A遺伝子が古典的Wntシグナルを制御する詳細なメカニズムを検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由 当初計画で見込んだよりも安価に研究が進んだため、次年度使用額が生じた 使用計画 次年度使用額は令和3年度請求額と合わせて消耗品費として使用する予定である
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