研究課題
基盤研究(C)
関節リウマチは関節の骨や軟骨が破壊されてしまう疾患であり、近年関節リウマチに対する治療成績は急速に向上したものの、一部に関節破壊が高度に進行してしまう患者がいる。今回の研究によりポリジェニックリスクスコアが、関節リウマチの関節破壊と関連することを世界で初めて示すことが出来た。特に若年発症の方の重症化を予測する場合には、過去に報告されたリスク因子より優れており、関節破壊リスクの高い患者群では治療強度を高めることで、関節破壊の進行をより効果的に抑えられると考えられる。
整形外科学
この研究はポリジェニックスコアが関節リウマチの骨破壊の進行と関連することを示した初めての研究である。その識別力は特に若年発症者の場合にいままで報告されていたリスク因子よりも優れていた。疾患との関わりが強い遺伝子のみで構築したスコアを使った過去の研究では、関節破壊との関わりを示すことはできなかったことから、疾患との関わりが小~中程度の遺伝子もスコアに取り入れることが重要であることを示した。今回の研究は、関節リウマチにおけるゲノム情報を用いたオーダーメイド医療の第一歩となる。