我々はこれまでに先天性に短顔,脊椎の強い湾曲といった骨軟骨形成異常に関連する病態に加え,白内障,部分脱毛,皮膚の過角化の全身病態を示す系統のラットを確立している。このラットはコレステロール代謝系酵素遺伝子EBPの変異が原因であるX連鎖優性Conradi-Hunermann型点状軟骨異形成症と極めて類似している。 本研究はこれらラットの病因,病態をを明らかにすることを目的とした。 全ゲノム解析の結果,x性染色体上のEbp遺伝子の対照群と病態群との間に変異は見られなかった。一方,x染色体上にはミスセンス変異となるSNPをもつ脂質代謝や骨形成に関連すると思われる遺伝子が存在した。
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