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2019 年度 実施状況報告書

リウマチ性多発筋痛症における発症分子経路の解明及び診断マーカーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K09608
研究機関順天堂大学

研究代表者

池田 圭吾  順天堂大学, 医学部, 准教授 (40465068)

研究分担者 柳田 光昭  順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80365569)
佐藤 実  産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (90162487)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードリウマチ性多発筋痛症 / 血中バイオマーカー
研究実績の概要

順天堂大学医学部附属浦安病院膠原病リウマチ内科において、各種検査及び臨床経過より確定診断されたリウマチ性多発筋痛症患者より、同意書を取得後、ステロイド剤による治療開始前及び治療で寛解後の血液サンプルを収集。寛解前後に巨細胞性動脈炎の合併を臨床経過及び治療前に実施したPET-CT検査にて認めていない患者10名の血液サンプルを選択。順天堂大学大学院環境医学研究所において、得られた血液サンプルから末梢血単核球(PBMC)、血漿、血清を分離。PBMCを用いてDNAアレイ解析及びマイクロRNAアレイ解析を実施。また血漿を用いたプロテオーム解析を共同研究にて実施いただいた。
DNAアレイ、マイクロRNAアレイ及びプロテオーム解析で得られたデータを治療前後で比較し、有意差をもって変動しているデータを抽出。プロテオーム解析ではC-reactive protein(CRP)やα-1-antitrypsin、複数の補体などの急性期炎症関連タンパク質が同定されており、臨床検査データと相関を認め、想定通り解析が進められていることが確認できた。
各アレイデータのプロファイルを複数の医療及びバイオインフォマティックスツールを用い解析。次年度の定量的な解析のための対象の絞りこみを行った。また次年度以降の様々な解析に備えるため、血液サンプルを得られたリウマチ性多発筋痛症患者の臨床経過及び薬物治療プロファイルの収集を実施し、臨床情報データベースを構築した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

患者血液サンプルの収集に一定期間要することは想定内であったことや、全てのアレイ解析は収集サンプルの状態や、患者の臨床的状態の推移を勘案する必要があったことから、今年度の研究の進展はおおむね予想通りの状況となっている。

今後の研究の推進方策

前年度に得られたデータプロファイルから解析対象とするデータを選別し、リウマチ性多発筋痛症患者から得られたPBMC、血漿及び血清を用いて、定量的解析(qRT-PCR、ウェスタンブロット、ELISA法等)を実施。健常者や他のリウマチ性疾患(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス等)で同様に解析を実施し、リウマチ性多発筋痛症に特異的に変動しているデータの抽出を行う。またリウマチ性多発筋痛症の疾患活動性に相関するものや、臨床経過から得られた薬物治療プロファイルでステロイド剤中止及び非中止例に関連するデータの抽出及び前述の定量的解析を実施する。

次年度使用額が生じた理由

前年度の各種解析データに基づき、複数のデータベースを用いて絞り込んだデータの定量的な解析(qRT-PCR、ウェスタンブロット、ELISA等)の実施及び臨床データとの統合解析を実施予定のため。また患者血液サンプルの収集、保存を継続していく。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2019 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] MicroRNA-766-3p Contributes to Anti-Inflammatory Responses through the Indirect Inhibition of NF-κB Signaling.2019

    • 著者名/発表者名
      Hayakawa K, Kawasaki M, Hirai T, Yoshida Y, Tsushima H, Fujishiro M, Ikeda K, Morimoto S, Takamori K, Sekigawa I.
    • 雑誌名

      Int. J. Mol. Sci.

      巻: 20 ページ: 809

    • DOI

      10.3390/ijms20040809

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] A Case of MPO-ANCA Positive Systemic Lupus Erythematosus Developed into Acute Kidney Injury.2019

    • 著者名/発表者名
      Suzuki S, Ogiwara K, Nishi T, Sakuma S, Akira M, Iwasaki M, Honda D, Takahara H, Ikeda K, Yamaji K, Tamura N, Rinno H, Morimoto S.
    • 雑誌名

      Arch Clin Med Case Rep.

      巻: 3 ページ: 560-566

    • DOI

      10.26502/ACMCR.96550134

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Continuous transcutaneous sensitization of TLR7 agonists induce dominantly.2019

    • 著者名/発表者名
      早川国宏、藤城真樹、芳田祐子、片岡裕子、松岡遊貴、作間渉太、西卓也、池田圭吾、森本真司、関川巖
    • 学会等名
      第48回日本免疫学会学術集会
  • [学会発表] 関節リウマチ治療前後で変動する血液循環miRNAの一つであるmiR-766-3pは、滑膜細胞において抗炎症作用を示す2019

    • 著者名/発表者名
      早川国宏、川崎美紀子、藤城真樹、芳田祐子、池田圭吾、森本真司、関川巖
    • 学会等名
      第6回JCRベーシックリサーチカンファレンス
  • [学会発表] 関節リウマチ患者におけるメトトレキサート効果不十分症例に対する新たな3剤および2剤併用療法についての検討:インビトロ及び臨床試験による検討2019

    • 著者名/発表者名
      渡部晃三、池田圭吾、森本真司、関川巖、田村直人
    • 学会等名
      第40回日本炎症・再生医学会
  • [備考] 順天堂大学大学院環境医学研究所関川グループ

    • URL

      https://www.juntendo.ac.jp/graduate/laboratory/labo/kankyo_igaku/k4_sekigawa.html

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公開日: 2021-01-27  

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