研究成果の概要 |
本研究では、糖尿病に伴う筋萎縮と骨粗鬆症に対する亜鉛シグナルの役割を検討した。糖尿病マウスの筋組織では、亜鉛トランスポーターZip9, Zip13, ZnT6の発現が低下しており、これらの機能をin vitroで解析した結果、これらの亜鉛トランスポーターの減少が筋分解系の亢進に寄与することが明らかとなった。また、糖尿病マウスの骨組織では、Zip6の発現が減少しており、in vitroでの検討の結果、骨芽細胞におけるZip6の減少は骨分化を障害することが明らかとなった。本研究成果から、亜鉛トランスポーターの発現変化を介した亜鉛シグナル障害が、糖尿病に伴う筋骨格系障害に関与することが示唆された。
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