研究課題/領域番号 |
19K09649
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
大橋 俊孝 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (50194262)
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研究分担者 |
大野 充昭 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (60613156)
西田 圭一郎 岡山大学, 大学病院, 教授 (80284058)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | アグリカン / 軟骨細胞 / 骨成長板 |
研究実績の概要 |
ヒトにおいて,軟骨の主要構成成分の一つであるアグリカン遺伝子 (Acan)の変異が骨格形成に重篤な障害を引き起こすことが知られている.しかし,これまでに解析に用いられてきたAcan変異 (cmd)マウスの周産期致死のため,生後発達期のACANの機能は十分明らかになっていない.そこで我々は生後発達および生体恒常性維持におけるAggrecanの役割を明らかにするため,Acanfl/flマウスを作製し,タモキシフェン(TAM)誘導性時期特異的Acan全身ノックアウトマウスを樹立した.これまでの主な成果として,透過電子顕微鏡観察から上記ノックアウトマウス脛骨成長板の軟骨細胞の形態異常・カラム配列の乱れ・肥大軟骨層のアポトーシス亢進を認め,アグリカンが生後の骨成長に重要であることを明らかにした. また,ACANは椎間板に独特の区画特異的パターンで局在し,コラーゲンとともに組織の構造と力学的機能に寄与している.国際共同研究により,Acan挿入変異マウス(Acan iE5/iE5 )を作製し、胚発生過程におけるさまざまなIVDコンパートメントの形態学的および力学的特性を解析した.全コアタンパク質に対する抗体を用いたウェスタンブロッティングでは,軟骨抽出物からACANを検出できなかった.Acan iE5/iE5マウスの組織化学染色では,細胞密度が高く,硫酸化グリコサミノグリカンの含量がごくわずかであった.II型コラーゲンについては、原子間力顕微鏡(AFM)イメージングにより,変異型IVDゾーンでは野生型と比較して線維が細く,コラーゲンネットワークが密であることが示された.結論として,我々は、ACANがIVDと椎骨組織の適切な硬さの決定と維持に極めて重要であることを証明した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
タモキシフェン(TAM)誘導性時期特異的Acan全身ノックアウトマウスの一部の表現型の結果においてばらつきがあり、追加のデータ収集を行っているため実験計画の遅延が生じている。
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今後の研究の推進方策 |
Acanfl/fl;タモキシフェン(TAM)誘導性時期特異的Acan全身ノックアウトマウス論文化を目標に進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
動物実験と論文化に遅延が生じているため、次年度使用が生じた。 使用計画として、動物実験に関する費用と論文投稿費等を予定している。
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