研究実績の概要 |
寛骨臼関節面と大腿骨頭関節面の間に関節唇が介在することで大腿骨頭軟骨下に骨折が生じることを明らかにすべく以下の研究を行った。
まず第一段階として関節唇類似ゴムの検索、選出を行った。 臨床で人工股関節置換術の際に採取した10片の内反寛骨臼関節唇の圧縮強度、引張強度を調べ、その平均値と近似した強度特性を有するゴムを検索した。そのような観点から、最も実際の関節唇に特性が類似していたシリコン製ゴムG3548LN, DU PONT-TORAY CO., LTD., Tokyo, Japan) を関節唇類似ゴムとして採用した。 次に大腿骨頭形状に合った金属round platenの作成した。 第4世代の模擬骨 (Sawbones, Pacific Research Laboratories,Inc.,Vashon,WA, solid cancellous bone dennsity:0.12g/cm3)を用いてaxial load testingを施行した。シリコン製ゴムを介在させた群では模擬骨骨頭表面で亀裂を生じることが明らかなとなった。一方、何も挟まなかった群では模擬骨骨頭表面ではなく、模擬骨頸部で亀裂を生じており、内反関節唇を模擬したゴムを寛骨臼を模擬した金属round platenと模擬骨骨頭の間に介在させることにより、骨折型が変化することが証明された。
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