研究実績の概要 |
本研究の目的は、①強度調節が可能な人工材料を格子状の支持組織としながら、中に生体組織を充填させる細胞含有ハイブリッド人工生体組織の製造すること、また、①の目的のために、②質的評価が可能なMR画像を用いてその組織の強度を予測する方法の探索と、生体組織を一部採取する事を想定し、研究代表者が開発した③プローブ装置でin vivoの状態で、軟骨表面の強度が予測できるかの調査をすることであった。 特に①に関しては、市販バイオプリンタにおける精度評価と、精度評価を行うためのバイオインク試験材としての材料同定をすることができ、それが粘性の観点で類似する材料と比較してどの程度であるかを示すことで印刷評価を行った論文を出版できた(花之内ら 空気圧押し出し式 3D バイオプリンタを用いた超音波ゼリーの試用バイオインクとしての印刷評価 日本機械学会論文集 2022) 。またその類似する材料の1つとして超音波ゼリー剤があることを見つけ、昨今整形外科領域で超音波診断機器の利用が高まっていることから、関連した基礎的研究をすることができた(花之内ら 3Dバイオプリンタを用いた超音波検査用ゼリーの粘性評価 整形外科 2022年)。 ②に関しては、定量的評価用MRIシーケンスとして、UTEのT2*mappingとUTEMTRなどを選定し、十字靭帯の強度との関連性を調査する研究を実施できた(Saeed Jerban, Takehito Hananouchi(共同筆頭著者),et al Correlation between the elastic modulus of anterior cruciate ligament(ACL) and quantitative ultrashort echo time (UTE) magnetic resonance imaging J Orthop Res. 2022)。
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