研究課題/領域番号 |
19K09666
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
藤井 靖久 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (70282754)
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研究分担者 |
石岡 淳一郎 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (10596878) [辞退]
熊澤 逸夫 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (70186469)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 人工知能 / 画像診断 / 前立腺癌 / 腎腫瘍 / CT / MRI |
研究実績の概要 |
医療画像では読影診断能の向上とともに読影者間差異の解消が必要であり、人工知能の導入による発展が期待される分野である。今回の研究では複数の異なった画像を統合して人工知能で読影することを目標としたが、位相の異なる異なったモーダリティ(CT,MRIなど)の画像を統合することは困難であった。そこでまずはMRIのみで異なった画像を後述するResidual NetworkとU-Netを組み合わせた機械学習ネットワークで異なった画像のままで解析するモデルの開発を行い、これについては成功した。 医療画像の機械学習による前立腺癌自動識別モデルの開発研究として、これまでにT2強調MRI単独モデルを開発したが、今年度、3種のMRI(T2強調画像、拡散強調画像、ADCマップ)から前立腺癌の有無および癌領域を識別するモデルの開発に取り組んだ。具体的には前立腺生検を施行した症例のT2強調画像、拡散強調画像、ADCマップ、および生検病理データを収集、Residual NetworkとU-Netを組み合わせた機械学習ネットワークを作成した。訓練用データの画像数を補うためにaugmentationを加えて学習を行い、検証用データによる識別能解析を行った。予備実験レベルでは陽性的中率の改善が必要であり、機械学習モデルの改良を続けているところである。 本来の研究目的である腎腫瘍の画像診断においては、実臨床における画像診断のプロセスから、複数のCTおよびMRI情報を解析することが必要と考えられ、前立腺癌診断の機械学習モデル作成で得られた知見に基づき、U-Netをベースとしたモデルが有用である可能性を考えた。複数のCTおよびMRI画像(単純CT、造影CT皮髄相、造影CT実質相、T2強調MRI、ADCマップ)のデータを収集し、モデルの作成に着手した。今後、作成したモデルの評価と改良を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要でも記載したが、位相の異なる異なったモーダリティ(CT,MRI)の画像を統合することは困難で、融合画像データを作成することに成功しなかったため、予定どおりには進行しなかった。 しかしながら、U-Netを組み合わせた機械学習ネットワークで異なった画像のままで解析するモデルの開発を行い、これについては成功した。
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今後の研究の推進方策 |
U-Netを組み合わせた機械学習ネットワークで異なった画像のままで解析するモデルの開発を行い、これについては成功したため、まずは複数のMRI画像を使用する前立腺癌の自動診断システムを開発中でこれはかなり成功しており、来年中には論文発表可能と考えられる。一方、当初の腎腫瘍のモデルであるが、前立腺癌で成功したU-Netを組み合わせた機械学習ネットワークがMRIと造影CT画像という異なったモーダリティにおいても解析できるか検証中である。これも理論的には成功すると考えられ、研究を進めている。
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次年度使用額が生じた理由 |
世界的な新型コロナの流行で国際学会への出張がなく、次年度使用額が生じた。遅れているシステムの開発を進めることでそれを使用する予定である。
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