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2023 年度 実績報告書

排泄物に非接触で既設便器に後付できるウロフロメータ創製に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K09667
研究機関富山大学

研究代表者

中島 一樹  富山大学, 学術研究部工学系, 教授 (50207776)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードウロフロメータ / 非接触測定
研究実績の概要

排尿障害の検査である尿流測定は、診察室や検査室において一般の便器形状と異なるウロフロメータを用いて実施される。しかし、非日常的な雰囲気のために緊張してうまく排尿できないことが多く、通常よりも悪い検査結果となることが多い。また、尿が付着した容器は感染症の温床となるため容器を廃棄または消毒しなければならない。これらに対応するため、個室トイレに設置された一般の便器形状のウロフロメータが検査室や病棟で利用されてきている。しかし便器形状のウロフロメータの設置では、大規模な工事が必要で費用が高額であることが問題となっている。研究代表者はこれら全ての問題を解決する既設便器に簡単に後付けでき、排泄物に非接触に測定できるウロフロメータの創製を目指している。本研究では、尿流の各測定項目を便器形状の医療機器以上の測定精度となる誤差10%未満の機器を開発することを目的とした。最終年度では、測定空間内の水平方向の感度を均一化させる信号処理により、測定誤差を減少させる研究に取り組んだ。既知の位置に疑似排尿を落下させた結果に、着座前後方向および左右方向に対して信号処理を施した。真値200 mLに対する最大誤差は、補正前が144 mL二対して前後左右方向の同時補正により64 mLに改善された。同時補正後の最大誤差64 mLは、市販の便器型尿流計の誤差(フルスケール800 mLの10%以下)と同等であった。また、実排尿測定では真値に対する近似線の傾きが1に近く、決定係数が0.58と体重差と推定排尿量から良好な関係が得られた。しかし誤差±50 mL以上の測定が98回と、解析した測定の半数以上を占めていた。原因として尿流の向きと排尿が便器壁面を暖めていることが考えられる。今後はこれらの事象に対応する補正を検討する必要がある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 熱式尿流計の解析アルゴリズムの自動化と測定精度向上に関する研究2024

    • 著者名/発表者名
      渡邉莉貴, 松井亮輔, 丹治亮, 大前憲史, 松岡香菜子, 赤井畑秀則, 吉田美香子, 栗田宜明, 小島祥敬, 中島一樹
    • 学会等名
      第33回ライフサポート学会フロンティア講演会
  • [学会発表] 熱式尿流計における便座内感度の均一化に関する研究2023

    • 著者名/発表者名
      松井亮輔,金主賢,中島一樹
    • 学会等名
      第62回日本生体医工学会大会
  • [学会発表] A Study on Distance Correction for Uniform Spatial Sensitivity of Thermal Uroflowmeter2023

    • 著者名/発表者名
      Ryosuke Matsui, Juhyon Kim, Kazuki Nakajima
    • 学会等名
      45th Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine & Biology Conference
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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