研究課題/領域番号 |
19K09672
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
井上 省吾 広島大学, 病院(医), 講師 (90457177)
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研究分担者 |
松原 昭郎 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (10239064) [辞退]
亭島 淳 広島大学, 医系科学研究科(医), 准教授 (20397962)
林 哲太郎 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (60612835)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 陰茎再生 / 磁気ターゲティング |
研究実績の概要 |
勃起不全(Erectile dysfunction; ED)患者は急激に増加している。現在、EDにおける標準治療は、PDE5(phosphodiesterase type 5)阻害剤である。ただ、PDE5阻害剤は軽症のEDに対しては有効であるが、重症EDにおいて治療効果は低い。また、最大の問題点は、効果が一時的であり、根治療法にはなりえないことである。薬剤抵抗性で重症EDに対して有効な治療法はなく、血管内皮を再生する根治を目指した全く新しいアプローチが、ED治療で求められている。骨髄間葉系幹細胞は、優れた移植幹細胞源として注目されているが、MRI造影剤と共培養することで、簡便に磁性体化することができる。私たちは、磁性体化した骨髄間葉系幹細胞を体外から磁場でコントロールし、陰茎組織内へ誘導・集積させる画期的な方法を開発した。本研究の目的は、薬剤抵抗性重症EDに対して、磁気ターゲティングによる新たな陰茎再生技術を確立することである。さらには、陰茎の組織再生メカニズムを解明することで、独創的かつ根治を目指した治療アプローチを構築することを目的とする。私たちが作成したEDモデルラットに対して、磁気ターゲティングによる磁性体化骨髄間葉系幹細胞移植を用いた陰茎再生を構築する。陰茎再生機序を検証することで、有効なED治療につなげる。これらを実現するために、陰茎虚血EDモデルラットおよび磁性体化骨髄間葉系幹細胞の作成、磁気ターゲティングを用いた骨髄間葉系幹細胞移植よる陰茎再生、機能的および組織学的評価による陰茎組織再生メカニズムの検証を行う。現在、陰茎虚血EDモデルラットの確立を試みているが、その作成に難渋している状況である。今後も引き続き、磁気ターゲティングを用いた陰茎再生を行い、再生陰茎組織において、機能的および組織学的評価を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
実験モデルの確立は、本研究において非常に重要である。現在のところ、陰茎虚血EDモデルラットの確立を試みている状態であるが、その作成に難渋している状況である。
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今後の研究の推進方策 |
実験モデルが確立され次第、磁気ターゲティングを用いた陰茎再生を行う予定である。なお、磁性体化骨髄間葉系幹細胞の作成や磁気ターゲティングを用いた骨髄間葉系幹細胞移植などの技術はすでに確立している。
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