研究課題/領域番号 |
19K09678
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
中根 明宏 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70464568)
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研究分担者 |
西尾 英紀 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (10621063)
林 祐太郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40238134)
安井 孝周 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
丸山 哲史 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 高度医療教育研究センター教授 (50305546)
水野 健太郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70448710)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 再生医療 / ES細胞 / FACS |
研究実績の概要 |
Pax2 ES細胞を用い、5% CO2、37℃で、培養液はGlasgow MEMに10% FCS、10-4M 2-メルカプトエタノール、non-essential aminoacid、1mM sodium pyruvate、1000U/ml LIF(leukemia inhibitory factor: ESGRO)を加えたもので培養する。Pax2 ES細胞をLIFを除いた培養液中でhanging drop法を用い、胚様体(EB)を形成させる。5日後にEBを再度ディッシュに付着させ、分化を進めて、10日目でEBを0.25%トリプシンEDTA溶液にて回収し、TRISol、クロロホルムにてmRNAを抽出、2-プロパノール、エタノールにて沈殿させ回収する。回収したEBはRT-PCR法でPax2遺伝子が発現していることが確認できた。また他の腎発生の各段階で発現してくる遺伝子に変化がないかどうかをRT-PCR法を用い確認したところ、aquaporin-1、Integrin a8、BMP4、BMP7、Pax8、Podocinの発現上昇が認められた。そこで、これらのEBをPax2発現細胞に対し、Pax2で標識した細胞を回収する条件でFACSを行い、細胞回収を行った。これらの細胞に対し、再度上記の遺伝子の発現が上昇しているかをRT-PCR法で確認したところ、aquaporin-1の上昇が確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
FACSを行い、目的となる細胞の発現遺伝子は確認できた。他の遺伝子の発現がないかどうかの確認に時間を要している状態である。
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今後の研究の推進方策 |
Pax2 ES細胞をから作成したEBにおいて、Pax2発現細胞をFACSすると、回収した細胞はRT-PCR法にてaquaporin-1の上昇が確認できた。しかし、その前段階において、他の腎発生の各段階で発現してくる遺伝子のIntegrin α8、BMP4、BMP7、Pax8、Podocinの発現上昇が認められているので、これらの確認も行なっていき、FACSの精度を高めて、目的の細胞を回収する条件を選定していくことが必要な状況である。
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次年度使用額が生じた理由 |
腎・尿管発生に重要な遺伝子Pax2をES細胞に遺伝子導入し、培養・分化させる計画であったが、培養・分化が計画通りの結果が得られなかった。遺伝子導入や培養系の方法の見直しを行い計画自体は順調な滑り出しであったがCOVID-19による通常の医療業務が大幅に変更となり、予定していた研究を進めることができなかった。遺伝子導入・培養。分化は完結し、Embryoid body(EB)の遺伝子発現の確認を行っていきたい。
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