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2020 年度 実施状況報告書

膀胱癌再発抑制のための癌抑制性ペプチド膀胱注入の効果と毒性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K09683
研究機関筑波大学

研究代表者

島居 徹  筑波大学, 医学医療系, 客員研究員 (80235613)

研究分担者 西山 博之  筑波大学, 医学医療系, 教授 (20324642)
小島 崇宏  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40626892)
吉川 和宏  愛知医科大学, 公私立大学の部局等, 特務教授 (60109759)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード膀胱腫瘍 / 機能性ペプチド / p16 / p14 / p19 / 膀胱移植モデル / 膀胱注入 / 毒性試験
研究実績の概要

膀胱癌においてRb、p53の異常は発癌、進展に重要の因子であり、この異常を制御するp16、p14(マウスp19)の機能性ペプチドを腫瘍細胞に導入することで腫瘍腫瘍の増殖抑制を、マウス膀胱内腫瘍移植モデルを用いて検討している。
2020年度は、まず膀胱内で膀胱癌細胞にペプチドが導入されるかを検討した。6週齢C56BL/6(雌)において、マウス膀胱癌細胞株MB49とp16あるいはp19の蛍光標識ペプチドを導入用ペプチドWrTとともに膀胱内注入したところ、2時間で細胞株内にペプチドの導入が確認された。
ついで予備実験として、6週齢マウス C56BL/6(雌)の膀胱内腫瘍移植モデルにおいて、MB49マウス膀胱癌細胞株の膀胱内注入による膀胱内腫瘍生着率、腫瘍細胞注入後にp16、p19ペプチドを膀胱内注入することによる腫瘍生着の抑制効果、宿主への侵襲を検討した。
マウスは計52匹で、対照群、ペプチド膀注群3群(p16、p19、p16+p19)で各群13匹とした。対照群における膀胱内腫瘍生着率は、1,000,000個/0.1mLの細胞株注入後2時間の保持により3週間後で全例に膀胱腫瘍の発生が認められた。ただし15%の動物が2週間目以降腫瘍死したため、実験期間を14-17日とすることとした。
またペプチド膀胱内注入群は、ペプチド注入などの処置により蓄尿時間が4時間程度となったところ、多数のマウスが2日目に死亡した。死亡率は、p16群4/13(31%)、p19群7/13(54%)、p16+p19群3/13(23%)で、ペプチドの種類との関連は低く、膀胱内から膿尿の排出があり、尿路感染によるものと考えられた。ペプチド群の処理時間を2時間に短縮する実験系に変更し本実験を行う予定とした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年度の新型コロナ感染症拡大により、特に上半期に感染症対応により、施設・研究室使用に制限が発生した。
膀胱内注入による腫瘍生着抑制実験において、処置の侵襲が予想より大きく、処置後にマウスの尿路感染を併発し、死亡に至るものが多く、実施計画の再検討が必要となった。

今後の研究の推進方策

膀胱移植腫瘍生着抑制実験は、予備実験にて2時間までの膀胱内注入時間では尿路感染を起こさず、マウスの早期死亡もなかったので、計画を一部修正し、本実験を行う予定である。全身投与による毒性試験もあわせ、上半期に実施予定であり、下半期で結果の解析を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

2020年度の新型コロナ感染症拡大により、特に上半期に感染症対応により、施設・研究室使用に制限が発生したため。また予備実験において、実験期間早期の動物死亡が予想以上に多く、計画の修正が必要になったため。
予備実験に基づき、処置時間を短縮し、本実験を早期に実施する予定である。あわせて当初より計画されていた毒性試験も上半期に実施する予定であり、実験に必要となる、動物購入・飼育費、消耗品(試薬等)にあてる予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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