研究実績の概要 |
2018年までの科研費での研究の続きで、まずは予備実験として、スタチンとオラパリブの併用効果を、in vivoレベルでの検討を行った。アンドロゲン非依存性株である22Rv1細胞を、ヌードマウスに皮下注し、その後、コントロール群、スタチン群(100mg/kg)、オラパリブ群(50mg/kg)、併用群とで、ゼノグラフトのサイズ変化を見たところ、投与開始後8週間で、併用群において、他群より有意に増殖抑制効果を認めた。よって、in vitroだけでなく、in vivoでも、アンドロゲン被依存性前立腺癌細胞株において、スタチンとオラパリブの併用効果を認めたことから、次の実験として、さらにプラチナ製剤を加えることで、DNAの損傷を誘発し、DNA修復の両経路を阻害することとなるスタチン+オラパリブの併用療法に、さらに、増殖抑制効果が相乗効果として現れるかを、細胞株としては、これまでの実験で使用してきた、PC-3, 当教室で樹立したアンドロゲン非依存性LNCaP, 22Rv1, 当教室で樹立したカバジタキセル耐性22Rv1を用いて、検討していく予定である。
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