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2021 年度 研究成果報告書

エネルギー代謝を標的にした転移浸潤性膀胱癌に対する新規抗癌剤の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 19K09687
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56030:泌尿器科学関連
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

金 哲將  滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10204968)

研究分担者 井上 寛一  滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (30176440)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード膀胱癌 / ワールブルグ効果 / ピルビン酸脱水素酵素キナーゼ4 / クリプトタンシノン / 上皮間葉転換 / βカテニン
研究成果の概要

癌細胞では、好気的環境下でも解糖系によるエネルギー産生が優位となるグルコース代謝にシフト(ワールブルグ効果)が生じており、悪性化に寄与している。我々は、ピルビン酸からアセチルCoAへの反応を抑制し解糖系を亢進するピルビン酸脱水素酵素キナーゼ4(PDK4)に着目し、中医学で利用される丹参の薬効成分クリプトタンシノン(CPT)が低濃度でPDK4を抑制し、膀胱癌細胞株で三次元スフェロイド形成能、上皮間葉転換(EMT)を抑えることを見いだした。また、この活性にはβカテニン/Nカドヘリン経路が関与することを明らかにした。CPTが、難治性膀胱癌治療の新しい治療アプローチにつながる可能性が示唆した。

自由記述の分野

膀胱癌

研究成果の学術的意義や社会的意義

膀胱癌は、10番目に発生が多い癌であり、浸潤性膀胱癌となった場合には、抗癌剤による治療と根治的膀胱全摘除術による標準治療を行っても満足できる治療結果は得られていない。また、一旦転移癌になると5年生存率は5%以下で、ここ30年間治療結果の改善が見られていない難治性の癌である。今回治療の新しいアプローチとして、癌細胞のエネルギー代謝に注目し、解糖系を抑えることにより癌の上皮間葉転換を抑え、細胞浸潤能を抑制できることを示した。用いた薬剤も漢方の有効成分であるクリプトタンシノンであり、癌治療の新しいアプローチの可能性を示すことができたと考えている。

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公開日: 2023-01-30  

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