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2022 年度 実施状況報告書

血液・尿・唾液を用いたメタボローム解析による移植腎機能障害の診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K09700
研究機関東京医科大学

研究代表者

岩本 整  東京医科大学, 医学部, 教授 (00338831)

研究分担者 杉本 昌弘  東京医科大学, 医学部, 教授 (30458963)
今野 理  東京医科大学, 医学部, 講師 (50385027)
上野 琢哉  東京医科大学, 医学部, 兼任講師 (00296469)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワード腎移植 / 急性拒絶反応 / メタボローム解析
研究実績の概要

移植腎機能障害で急性拒絶反応(AR)の確定診断は侵襲的な腎生検しかないのが現状である。低侵襲で精度の高い拒絶反応の診断法は腎移植患者にとって非常に有益である。我々は、代謝物を網羅的に測定するオミックス解析技術の一つであるメタボローム解析にて唾液、血液、尿を用いて腎移植後急性拒絶反応診断法のためのマーカー探索に取り組み、候補となる物質の同定を試みた。検討した群は腎移植ドナー群9例、移植腎機能安定群19例、移植腎機能障害群31例である。メタボローム解析したところ血清ではCreatinine、 Urea、guanidino-acetateの濃度が移植腎機能障害群で高かった。一方、 lactate, an end product of gly-colysis, tryptophan (Trp), serine (Ser), leucine (Leu), valine (Val), and tyrosine (Tyr)などの濃度は腎機能安定群で腎機能障害群と比べ低かった。
移植腎機能障害症例の内訳はT細胞拒絶9例、急性抗体拒絶7例、その他の移植腎機能障害7例であった。血清において hydroxyproline, Asp, gluconate, threonate, creatine, 3-indolyl sulfate, ,citrateがT細胞性拒絶群において他の群より濃度が高かった。
3-indoxyl sulfate、trimethylamine N-oxide-related pathwaysが拒絶反応診断のバイオマーカーとなる可能性がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍の影響で腎移植の症例数自体が減少したため検体数が減った。
しかし、今年後になり腎移植数は増加したため、研究はやや遅れているにとどまった。

今後の研究の推進方策

概ね、検体集めは終了した。英語論文化作業としてドナー群、腎機能安定群、腎機能障害群の群分けによる解析、T細胞拒絶群、抗体関連拒絶群、その他の移植腎機能障害群の群分けによる解析、それぞれに血清、尿、唾液のメタボローム解析を行った。その結果を本年度International journal of Molecular Scienceに投稿アクセプトとなった。2023年度はアメリカ移植学会に発表予定である。

次年度使用額が生じた理由

今年度は研究成果を海外学会で発表する予定であったが、コロナ禍の影響で発表できなかった。次年度は発表する予定となったため使用額が発生する

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Metabolomic Profiling of Plasma, Urine, and Saliva of Kidney Transplantation Recipients2022

    • 著者名/発表者名
      Iwamoto Hitoshi、Okihara Masaaki、Akashi Isao、Kihara Yu、Konno Osamu、Kawachi Shigeyuki、Sunamura Makoto、Sugimoto Masahiro
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 23 ページ: 13938~13938

    • DOI

      10.3390/ijms232213938

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Diagnosis Of Acute Graft Rejection After Kidney Transplantation Using Metabolomic Profiling Of Biofluids2023

    • 著者名/発表者名
      Hitoshi Iwamoto
    • 学会等名
      American transplant congress
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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