研究課題/領域番号 |
19K09726
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
|
研究機関 | 獨協医科大学 (2020-2023) 東京医科歯科大学 (2019) |
研究代表者 |
齋藤 一隆 獨協医科大学, 医学部, 教授 (10422495)
|
研究分担者 |
中山 貴之 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (10727225)
北野 滋久 公益財団法人がん研究会, 有明病院 がん免疫治療開発部, 部長 (60402682)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 腎細胞がん / 炎症 / 免疫 / C反応性蛋白 |
研究成果の概要 |
腎細胞がんに対する免疫チェックポイント阻害剤治療において、炎症マーカーであるC反応性蛋白(CRP)の推移が治療効果と関連していることを示した。なかでもCRPが一過性に上昇したのちに低下した例(flare-response)では、良好な治療効果を示した。また、腎細胞がんの微小環境において、炎症/免疫担当細胞浸潤と全身性炎症反応は正の相関を示した。以上より腎細胞がんにおいて炎症と免疫が相互に関連しながら腫瘍の進展に関与していることを示しており、その機序の解明がさらなる抗がん免疫治療の発展につながると考えられる。
|
自由記述の分野 |
泌尿器がん
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
以前より腎細胞がんにおいて、炎症マーカーが上昇している例の予後が不良であり、その低下が比較的良好な予後の指標となることが知られていた。今回の研究において、新規免疫療法である免疫チェックポイント阻害剤治療において、炎症マーカーCRPの一過性の上昇(flare-response)が良好な治療効果の指標となるという新たな事象が確認された。これは、他のがん種でも確認されており、免疫チェックポイント阻害剤治療に共通の特性であると考えられる。これらの所見は、がんの進行、治療耐性の獲得に炎症と免疫の密接な相互作用を示しており、その背景機序を明らかにすることで、抗がん免疫治療の発展につながるものと考えられる。
|