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2019 年度 実施状況報告書

自然発症腎形成不全マウスを用いた腎尿路発生の遺伝学的機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K09732
研究機関宮崎大学

研究代表者

賀本 敏行  宮崎大学, 医学部, 教授 (00281098)

研究分担者 向井 尚一郎  宮崎大学, 医学部, 准教授 (10315369)
藤井 将人  宮崎大学, 医学部, 助教 (10794373)
寺田 直樹  宮崎大学, 医学部, 講師 (60636637)
永井 崇敬  宮崎大学, 医学部, 医員 (60739994)
西野 光一郎  宮崎大学, 農学部, 教授 (90508144)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードFUBIマウス / 先天性腎尿路奇形 / 腎形成不全
研究実績の概要

我々が所持している、FUBIマウス(DDY/Stm ;RBRC00151)は、遺伝的に、一側ないし両側の腎形成不全が一定の確率で起こるモデルマウスであり、腎形成の異常以外に明らかな他臓器の形態異常を伴わない。このことから、腎形成における遺伝子発現の異常とみられ、胎生期の腎発生過程における尿管芽と後腎相互作用メカニズム解明の絶好の材料である。
これまでの研究で、FUBIマウスとddYマウスの成体組織から採取したDNAにおいて、全エクソンシークエンスを行い、FUBI特異的変異の中で腎欠損に関係がありそうな遺伝子を抽出したところ、1,159遺伝子に絞り込まれた。そのうち約60%がホモ変異、約40%がヘテロ変異であった。その結果と、FUBIマウスの胎仔のうち両腎欠損マウスが約8%の頻度であることから、FUBIの表現型は複数の遺伝子の劣性遺伝によって制御されており、責任遺伝子が全てまたは一定以上、ホモ変異である場合に両腎欠損となり、中程度である場合は片腎欠損、一定以下であると両腎正常となる、という仮説を立てた。
この仮説を証明するために、FUBIマウスの同一腹の両腎、単腎、無腎胎仔における全エクソンシークエンスを行い、特に無腎胎仔においてホモになっている遺伝子変異を探索する予定としている。現在胎生18日でサンプル採取を行うため、マウスの繁殖を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2019年度は全エクソンシークエンスを行うための組織採取を行ったが、更なるサンプルの採取を目指し繁殖を続けている。

今後の研究の推進方策

同一腹より両腎、単腎、無腎の胎仔を採取でき次第、全エクソンシークエンスによる無腎胎仔の遺伝子変異を検索し、本モデルにおける腎形成不全に関与している遺伝子群を同定する予定である。さらに、同定した遺伝子に対するプローベを作成し、片腎低形成の胎生11.5日の組織において、in situ hybridization により、その遺伝子の発現を健側と患側で比較する。また、胎生10.5日や12.5日の腎組織においても評価し、腎の形成の過程での各遺伝子の経時的な発現変化を確認する。

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公開日: 2021-01-27  

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