研究課題/領域番号 |
19K09766
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
|
研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
中尾 朋子 関西医科大学, 医学部, 講師 (00465642)
|
研究分担者 |
岡田 英孝 関西医科大学, 医学部, 教授 (80330182)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 子宮内膜環境 / HIF-1 / 低酸素 / 炎症 / 着床 |
研究成果の概要 |
子宮内膜は月経周期による酸素分圧の変化が大きく、低酸素誘導性因子:HIFが重要な役割を担うが、さらに低酸素と増殖因子や炎症性サイトカインとのクロストークが知られている。近年、慢性子宮内膜炎と着床障害との関係が注目されており、着床において上皮間葉転換:EMTが関与すると考えられている。本研究では子宮内酸素環境-HIF-1-炎症の相互関係に着目し、子宮内膜の分化・機能に与える影響への検討を行った。その結果、炎症性サイトカインおよび低酸素症がHIFおよびEMT因子を誘導することを発見し、このことから慢性子宮内膜炎により誘発されるHIFおよびEMT因子が着床機能に影響を与える可能性が示された。
|
自由記述の分野 |
子宮内膜
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性子宮内膜炎は不妊症の原因になると考えられている。細菌感染や種々の要因による反応性過程と考えられているが、画一された診断基準がなく、病態についても解明されていない点が多い。治療として抗菌薬やプロバイオティクスの投与が行われているが、明確な効果判定法もなく、その後の不妊治療成績への寄与も不明である。今回我々は子宮内酸素環境-HIF-1-炎症の相互関係に着目し、炎症性サイトカインおよび低酸素症に誘導されるHIFおよびEMT因子が着床機能に影響を与える可能性を示すことにより、慢性子宮内膜炎の病態解明につなげることができた。
|