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2021 年度 実績報告書

腸内細菌叢・脳軸からみた月経前症候群への新治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 19K09792
研究機関近畿大学

研究代表者

武田 卓  近畿大学, 東洋医学研究所, 教授 (20301260)

研究分担者 清水 尚子  近畿大学, 東洋医学研究所, 助教 (50572731)
平野 昌美  近畿大学, 東洋医学研究所, 講師 (70351632) [辞退]
宮田 信吾  近畿大学, 東洋医学研究所, 教授 (70403194)
石野 雄吾  近畿大学, 東洋医学研究所, 助教 (80625088)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード腸内細菌叢 / 月経前症候群 / Premenstrual disorders
研究実績の概要

2020年度中に予定した60例すべての被験者のリクルートを終了し、血液検体・便検体の解析を終了した。血液検体を用いた生化学的な検査項目に関する解析結果からは、PMS群・コントロール群間で有意差のある項目を認めなかった。特に、この検討においては、LPSの血中移行を推測できる因子であるLBPにおいても統計的に有意な差を認めず、当初想定した仮説とは異なる結果となった。便検体を使用した腸内細菌に関する検討では、いくつかの検討において、腸内細菌とPMSの重症度との相関を認めた。また、β多様性において、両群間の腸内細菌叢の有意な相違を認める結果となった。属レベルの検討では、ParabacteroidesとMegasphaeraの減少がPMS患者の特徴となり、さらにこれらはPMS症状の重症度と逆相関することが明らかとなった。Parabacteroidesは、脳内伝達物質であるGABA産生菌であり、GABA機能障害がPMS患者における病態の一つとされていることから考えると、PMS患者におけるParabacteroidesの減少はPMSの病態に関与している可能性がある。また、Megasphaeraは酪酸産生菌であり、酪酸が抗うつ作用を持つBDNF産生に関与することから、PMS患者におけるMegasphaeraの減少もPMSの病態に関与している可能性がある。以上の研究成果をPlos Oneに論文投稿し、2022年4月の時点でminor revisionの段階となっている。また、今回の研究においてPMS重症度評価に使用したPSQに関する妥当性・信頼性の検証を実施し、2020年度に論文報告した。

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公開日: 2022-12-28  

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