研究課題/領域番号 |
19K09810
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 寛正 自治医科大学, 医学部, 講師 (90406116)
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研究分担者 |
大口 昭英 自治医科大学, 医学部, 教授 (10306136)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 妊娠高血圧腎症 / エクソソーム / 超遠心法 / ELISA法 |
研究実績の概要 |
当初、4種類のエクソソーム精製キット((A. 血漿/血清用エクソソーム精製キット、Norgen Bootek Corp.、B. エクソソーム単離キット EXP-Prep、HansaBio社、C. exoEasy Maxi Kit、QIAGEN社、D.ExoQuick ULTRA,SBI社)を用いて、エクソソームの分離精製を行い、正常妊婦と妊娠高血圧症候群妊婦の血漿保存試料で、CD63 ELISAキットを用いて総エクソソーム濃度を測定したが、キットにより精製され、測定された総エクソソーム濃度に差が大きくあり精度に問題があると判断した。 このためエクソソーム精製のスタンダードてある超遠心法で血漿保存試料からエクソソームを精製し、ELISA法を用いて総エクソソーム濃度を測定し、その結果がどの精製キットで精製した総エクソソーム濃度と一番類似しているかを評価する方針に変更した。 しかし、超遠心法で精製したエクソソームは、超遠心法(2回超遠心)で精製するとエクソソーム量が少ないためか、ELISA法による総エクソソーム濃度の測定が可能な検体と不可な検体が混在し、安定した測定ができなかった。これも測定精度に問題があると考えられ、安定した測定系がまだ確立できていない。 現在、精製されるエクソソーム量を増やすため、各血漿保存試料の量を増やしたり、超遠心法の回数を2回でなく1回に減らしたりして、精製できるエクソソーム量を増やせるか検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年度までの研究計画は、正常妊婦と妊娠高血圧症候群妊婦の血漿保存試料を用いて、まず超遠心法で精製されたエクソソームからELISA法により総エクソソーム濃度を求め、その結果がどの精製キットで精製し、測定した総エクソソーム濃度と一番類似しているかを評価する予定であった。 現在、正常妊婦と妊娠高血圧症候群妊婦の血漿保存試料を超遠心法で精製し、総エクソソーム濃度の差を評価しているが、超遠心法(2回超遠心)で精製したエクソソームはその量が少ないためか、ELISA法による総エクソソーム濃度の測定が可能な検体と不可な検体が混在してしまっており、安定した測定系がまだ確立できていない。そのため進行が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
ELISA法で安定して総エクソソーム濃度が測定できるよう、精製されるエクソソーム量を増やすため、各血漿保存試料の量を増やしたり、超遠心法の回数を2回でなく1回に減らしたりして、精製できるエクソソーム量を増やせるか検討する。もしこれでもELISA法による総エクソソーム濃度測定が安定しない場合、濃度測定の系をELISA法からフローサイトメトリー法に変更することを検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
正常妊婦と妊娠高血圧症候群妊婦の血漿保存試料を超遠心法で精製し、総エクソソーム濃度の差を評価しているが、超遠心法(2回超遠心)で精製したエクソソームはその量が少ないためか、ELISA法による総エクソソーム濃度の測定が可能な検体と不可な検体が混在してしまって、安定した測定系が確立できなかった。よって次のステップである、多くの血漿保存試料を用いたエクソソーム精製と総エクソソーム濃度測定ができなかったので、精製キット、ELISA法のキットなど購入するものが少なく、次年度使用が生じた。 精製されるエクソソーム量を増やすため、各血漿保存試料の量を増やしたり、超遠心法の回数を2回でなく1回に減らしたりして、精製できるエクソソーム量を増やせるか検討する。もしこれでもELISA法による総エクソソーム濃度測定が安定しない場合、濃度測定の系をELISA法からフローサイトメトリー法に変更することを検討する。
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