1.蓄積されたデータを解析して相違点を抽出:すでに蓄積されている健常者、一側・両側末梢前庭機能高度低下症例、中枢障害症例例の平衡機能と重心動揺計と同時に行った足底、モーションキャプチャーを用いた体平衡3D解析の結果を解析した。重心が動揺する際、健常者と末梢前庭機能高度低下症例では、足底圧の変化と重心動揺が生じるタイミングが異なることが明らかになった。 2.静的条件下での平衡コントロール:静的条件下(重心動揺計と足底圧計の上に両脚起立)で健常者、一側または両側末梢前庭機能高度低下症例、中枢障害症例の平衡機能 (冷温交互刺激による温度刺激を含む電気眼振計、前庭誘発筋電位、定量的head impulse test)と体平衡3D解析、足底圧測定を行う。健常者については各種検査が終了している。さらに、8チャンネルの電気刺激装置を用いて健常者の左右の側頭部と耳前部、耳後部、下肢を電気刺激し、一側末梢前庭機能高度低下症例の体平衡、足底圧の再現を健常者で試みた。また、閉眼起立時にふらつかせ、頭部に装着した加速度計からの情報を演算して電気刺激としてフィードバックさせるプログラムを作成した。さらに、電気刺激の波形を複数作成して、より早期に姿勢を正常化できる条件を探った。 3.動的条件下での平衡コントロール:さらに研究が遅れている。 今後は、より理想的な電気刺激を行うためのプログラムの修正と、刺激器の改造、非常に遅れている動的条件下での平衡コントロールを推進するために研究を続ける予定である。
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